マーケティングの勉強だ!本を読む前にまずファネルを理解するべき

これからマーケティングを勉強したい!という初心者のみなさん、「おすすめの本を教えてほしい」と本を買ったり、「セミナーに参加したい」と思って行動する前に、まず理解しておくべきことがあります。

というのも「マーケティングの勉強のため」にという漠然とした目的意識では、本を買ったりセミナーに参加したりすることは、まったく意味がありません。本やセミナーは具体的な課題があるときに自分の知恵になるもので、その目的ではお金と時間の無駄になってしまいます。

この記事ではこれからマーケティングを勉強したい!という方向けに、その前に必ず理解しておくべき、マーケティングのあることをお伝えします。

まずマーケティングのフレームワークを理解する

マーケティングの勉強をする前に、マーケティングのフレームワークを理解しましょう。これを理解するかしないかで、勉強する項目がかなり具体的になります。

マーケティングの仕事は「売れる仕組みや戦略を考えて、実行していくこと」です。マーケティング担当者は毎日これを繰り返しています。

マーケティング担当者はそんな自社の商品を売るために、「マーケティングのフレームワーク」を活用し、うまく組み合わせて使っています。

・・・etc。このようなフレームワークが基本ではありますが、といってもフレームワークもたくさん存在するので、多く覚える必要はありません。

まず「マーケティングを勉強したい」と思っている方々には、これから説明する「マーケティングファネル」を理解してください。

練馬聡一
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大丈夫!他のフレームワークなんて後で覚えれば問題ないです!

マーケティングとは、目的達成までの道のりと施策

「マーケティングファネル」を理解する前に心得ていてほしいのが、マーケティングとはあくまでも「売る」という目的をどう達成させるか?を戦略的に実行していくことです。

人が商品やサービスを購入するというのはいきなり起こるものではなく、その商品を認知した、興味が湧いた、購入を検討するという「購買行動」が起こります。その「購買行動」を目的とし、それを達成するための道のりをわかりやすくしたものが、「マーケティングファネル」です。

それではマーケティングの醍醐味でもある「マーケティングファネル」やそれを活用した「ファネル分析」について詳しく説明をしていきます。

練馬聡一
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マーケティングの勉強だ!といって本を買ったりセミナーに参加したりしても、この「マーケティングファネル」を理解していないと、お金と時間の無駄ですよ!

マーケティングファネルを理解しよう!

マーケティングファネルとは、消費者が購入をするまでの道のりを「漏斗(ろうと)」形にわかりやすく図式化したものです。

マーケティングのダブルファネル

 

たとえば商品を認知している消費者は多くても、購入に近づけば近づくほど人数は少なくなっていくものです。それを図式化したものが「マーケティングファネル」です。

練馬聡一
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トヨタの車って誰でも「認知」はしているけど、「興味・関心」がない人も多いし、全員が「購入」しているわけではないですもんね。ということです。

このマーケティングファネルはすべてのマーケティングに活用することができ、目的達成だけでなく、行動目標の決定から現在の進捗状況まで、分析としても活用することができます。

それでは具体的に「ファネル分析」について説明をしていきます。

パーチェスファネル

パーチェスファネルとは、一般的な購買行動を図式化したものです。まずマーケティングにおけるファネルというとこれを覚えておくとよいです。

マーケティングの購買行動

練馬聡一
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これはBtoCでもBtoBでもあてはまることなので、マーケティングの勉強をする!という前に頭に入れておきましょう。

インフルエンスファネル

逆にインフルエンスファネルとは、再購入者(リピーター)向けのマーケティングファネルです。

特に消費者向けのBtoCマーケティングでは、一度購入をしてもらったお客様に対して情報を発信してもらい、商品を紹介、そのまま継続的に購入をしてもらうようなマーケティング施策を行うときに使います。

リピーター向けのマーケティングファネル

練馬聡一
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デジタルマーケティングで、リピーター向けにSNSを活用してもらい、マーケティングを行う場合によく使います。

このパーチェスファネルインフルエンスファネルを用いてターゲットに当てはめていくと、様々なマーケティング活動に活用することができます。それでは具体的にターゲットを当てはめていきましょう。

ターゲットをファネルに当てはめる

マーケティングファネルにターゲットを当てはめていくと、様々なマーケティング分析に活用できたり、マーケティングの指針を定めたりすることができます。

練馬聡一
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マーケティングといっても様々な方法があるので、デジタルマーケティングからダイレクトマーケティング、ECマーケティングを例に紹介していきます。

Web・デジタルマーケティングの場合

Webやデジタルマーケティングの目的は様々ですが、Webサイトに見込み客となるユーザーを集客し、自社の商品やサービスを訴求、その後サイト上から見積依頼もらったり資料請求につなげるということが目的です。

※記載している人数は目安です

マーケティングの購買行動

  1. 認知:(5,000人)プロモーション・広告で商品を知る
  2. 興味・関心:(50人/1%)広告や検索でWebサイトに訪問
  3. 比較・検討:(3人/6%)商品を比較し購入を検討
  4. 購入:(1人/33%)購入する

このようなファネル分析ができれば、プロモーションで5,000人の人々に商品を認知させれば、1人は購入をしてくれるということがわかります。

ではプロモーションを拡大し、①認知させる絶対数を増やしていくのか、コンテンツを良くして②興味・関心を高めるのか、③比較・検討→④購入の確率をあげていくのか?マーケティングの際はこのようなことを常に考えておくと良いです。

練馬聡一
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これがマーケティングの醍醐味でもあります!

ダイレクトマーケティングの場合

ダイレクトマーケティングの場合は、ダイレクトメールや折込チラシ、リスティング広告やメルマガなど、直接個人に向けたマーケティング活動から購入してもらうお客様を見つけます。

さらに再購入(リピート)を促すために、インフルエンスファネルも考慮していきましょう。

マーケティングのダブルファネル

  1. 認知:(30,000人)個人に向けて折込チラシやリスティング広告で商品を認知
  2. 興味・関心:(200人/0.6%)広告や検索でWebサイトに訪問
  3. 比較・検討:(30人/15%)商品を比較し購入を検討
  4. 購入:(10人/33%)購入する
  5. 継続:(4人/40%)再購入する
  6. 紹介:(2人/50%)紹介特典などで紹介をしてもらう
  7. 発信:(1,000人)SNSキャンペーンなどで発信を促す

商品やサービスにもよりますが、ダイレクトマーケティングは新規顧客の獲得も大事ですが、その後の再購入(リピーター化)も大事です。

新規顧客獲得はリピーターの5倍のコストがかかると言われているので、売上を最大化するためにもリピート顧客を育成しましょう。詳しくは「新規顧客開拓と既存顧客との取引増、営業はどちらに注力すべきか?」で解説しています。

⇒ポスティング VS 新聞折込チラシ、どっちが効果・反響が高いのか!?

練馬聡一
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新規顧客の獲得だけでなく、リピート顧客になってもらう施策も、マーケティング担当の仕事です!

ECマーケティングの場合

ECサイトの売上アップさせるECマーケティングでは、ECサイトに訪問したユーザーの購入率を高めるということもファネルで分析することができます。

ECサイトのファネル分析

  1. 商品一覧:(300人)商品一覧ページを見る
  2. 商品詳細:(120人/40%)商品詳細ページを見る
  3. カート:(6人/5%)商品を比較し購入を検討
  4. 購入:(2人/35%)購入する

ECサイトのカゴ落ち率は70%で、ショッピングカートに商品を入れたユーザーが1,000人いたとすると700人はカゴ落ちしており、改善の余地がたくさんあります。

ちなみに有名・大手ECサイトの購入率の平均は、0.8%~1.8%です。詳しくは「有名・大手ECサイトの購入率、平均と目安をご紹介!」でご紹介しています。

練馬聡一
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このようになんでも可視化・分析できるのがマーケティングファネルなのです。

本やセミナーで勉強する前に、ファネル分析を理解する

ここまでご覧いただきありがとうございます。

これからマーケティングを勉強したい!という場合、「おすすめの本を教えてほしい」と本を買ったり、「セミナーに参加したい」と思って行動する前に、まず理解しておくべきことは「マーケティングファネル」です。

というのも「マーケティングの勉強のため」にという漠然とした目的意識では、本を買ったりセミナーに参加したりすることは、まったく意味がなく、お金と時間の無駄になってしまいます。

この「マーケティングファネル」を理解しておくだけで、ファネルの上の方のアプローチする人数を増やす施策だったり、購入に結びつけるための推移率を高めるために、マーケティングの本やセミナーが有効になります。これを理解して、マーケティングの勉強に挑みましょう!

ここまでご覧いただきありがとうございます。マーケティングを勉強する場合には、潜在層と顕在層を理解しておくとさらに理解が深まります。「潜在層と顕在層とは?これを理解してマーケティングや営業に活かそう」もぜひご覧ください。