BtoB ECの目的は業務効率化!市場規模やランキング、構築方法まで解説!

BtoB ECの目的は業務効率化!市場規模やランキング、構築方法まで解説!

企業間取引をEC上で行う、「BtoBのECサイト」を運営する企業が増えていますが、その目的は2つあります。それは「受注業務の効率化」「新規顧客の獲得」です。

2019年4月から施行される「働き方改革法案」のこともあり、電話やメール、FAXなどの注文をEC化し、負荷を軽減することで「受注業務の効率化をしたい!」という企業が増えています。ですがBtoB-ECサイトの基礎知識や市場や事例、構築方法を知っていないと、「BtoBのECサイト」を構築・運営することは非常に難しいです。

この記事では自社のために受注業務をEC化していきたいという企業の担当者さん向けに、BtoB-ECの市場から、BtoBサイトのランキングや事例、構築方法まで解説します。

国内BtoB-EC市場規模は352兆円!

BtoB-EC市場規模は352兆円経済産業省の調査によると、企業間取引(BtoB)における国内EC市場は、352兆9,629億円にのぼり、2015年から比べると、なんと65兆7,370億円も増えています。

同じくEC化率も29.6%と高い数値となっており、消費者向けの(BtoC)ECと比べると、EC市場規模は約19.1倍EC化率も約4.8倍もの大きな市場となっています。

練馬聡一
練馬聡一
ちなみに2019年の消費者向け(BtoC)の市場規模は、19兆3,609億円で、EC化率は6.76%です。これでも右肩上がりで伸びているんですよ!

ECサイトやネットショップと聞くと「BtoC」を思い浮かべますが、実は国内のEC市場は、企業間取引である「BtoB-EC取引」が大半を締めているわけです。

練馬聡一
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ちなみに拡大している業種は、拡大している順番から「産業関連機器・精密機器」、「鉄・非鉄金属」、「卸売」、「輸送用機械」が伸びています!

BtoB-EC市場が大きい理由

BtoB-EC市場がこんなにも大きな理由としては、実は市場の大半が、「EDIシステム」での取引高が多いからです。

ECと聞くと楽天アマゾンで購入する際に買い物カゴに商品を入れて決済するような、「ショッピングカートシステム」を思い浮かべるかと思いますが、「EDI」は違います。「EDI」とは、Electronic Data Interchangeの略で、電子データ交換という意味です。

つまり企業間の取引における書面的なやり取り(受発注や請求、支払いなど)をすべてデータ化し、専用の通信回線やインターネットを通じて行い、簡略化するという取組みです。

EDIについては「3分で理解するEDIとは?企業間取引(BtoB)を効率化!」で詳しく解説しています。

とはいえEDIを導入するのは超大手企業が多く、導入費用が高額で、使い勝手も良いとは言えません。なので今の時代は「BtoB-ECサイト」を構築して業務効率化を行う企業が増えてきています。

なぜなら今の時代は一般の人も楽天アマゾンをはじめとした「ECサイト」を使い慣れているので、Web上にショッピングカート機能を有した「BtoBのECサイト」でも十分使いこなせるのです。

練馬聡一
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Webを使ったBtoBサイトのほうが費用も安く、企業の業務に合わせたカスタマイズが自由自在なので、その流れになるのは必然というわけです。

BtoBのECサイトとは?

あらためて「BtoB」について説明すると、楽天アマゾン企業(Business )から消費者(Consumer)に向けて取引をしているので「BtoC」ですが、企業(Business )企業(Business )の企業間取引であるため、「BtoB(もしくはB2B)」といわれています。

その企業間取引をWeb上のECサイトで行うことを、「BtoB-ECサイト」と呼んでいます。

練馬聡一
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BtoCサイトの取引は数千円〜数万円程度ですが、BtoBサイトは扱う金額が大きいので、数万円〜数千万円の取引があるため、BtoBのほうが規模が大きいです

BtoB-ECサイトを行う目的とメリット

多くの企業がBtoB-ECサイトを構築、運営していく目的として、

  1. 受注業務の効率化を図る
  2. 新規取引先を獲得する

上記の2点が挙げられます。それではその2点を詳しく説明していきます。

受注業務の効率化を図る

多くの企業がBtoB-ECサイトを運営する1番の目的は「受注業務の効率化を図る」ことです。

企業によって様々ですが、以下のような受注業務が発生します。

  • 受注・発注の登録業務
  • 在庫確認、問い合わせ対応
  • 納期の回答
  • 見積作成依頼の対応
  • 請求書の発行・・・etc

BtoB-ECサイトをうまく活用すれば、このような一連の受注業務をすべてECサイトがやってくれるようになります。

お客様の注文に関してはECサイトが行ってくれて、CSVを出力しインポートすれば基幹システムへの登録業務も可能ですし、ECサイトをカスタマイズして基幹システムと自動連携すれば、これも自動で行うことも可能です。

在庫確認や納期回答に関しては、いちいち担当者が確認をしなくても、あらかじめECサイトに在庫登録をしたり、基幹システムや倉庫システムと自動連携するだけでリアルタイムに在庫や納期をお客様に表示することも可能になります。

お客様(得意先)ごとに掛率を設定することができるので、見積書の発行や請求書の発行も、自動で行うことができます。

練馬聡一
練馬聡一
BtoB-ECサイトは「スーパー事務員さん」を雇うようなイメージですね!

このようにBtoB-ECサイトは、すべての煩雑な事務仕事を正確にやってくれるため、「受注業務の効率化を図る」ことが可能になるわけです。

新規取引先を獲得する

多くの企業がBtoBのECサイトを運営する2番目の目的は「新規取引先を獲得する」ことです。

どういうことかというと、BtoB-ECサイトはEDIとは違ってインターネット上に展開しています。そのためWebマーケティングを実施することで、BtoB-ECサイトに集客することができます。

たとえばインターネット上で集客したお客様(発注担当者さん)が発注したい商品があれば、BtoBサイト上で新規取引をおこなうことも可能で、取引申請から与信、契約まで、新規取引に必要な手続きを、すべてBtoBサイト上で行うことができます。

大手企業であれば、営業マンが大口取引を担当することがほとんどですが、ある程度小口の取引であればBtoBサイトにおまかせしても問題ありません。

練馬聡一
練馬聡一
BtoBのECサイトは「スーパー新規営業マン」を雇うようなイメージですね!

BtoBサイトを運営するメリット

企業がBtoB-ECサイトを運営する目的は、「受注業務の効率化を図る」「新規取引先を獲得する」の2つが主な目的ですが、その他のメリットもご紹介します。

  • 人件費、営業コストが削減できる
  • 人的ミスが無くなる
  • キャッシュフローが早まる
  • お客様の満足度が高まる

BtoB-ECサイトを運営することにおける、自社のメリットをご紹介すると、まず営業にかかる人件費やセールスコストを削減できるようになるということ、他にも受注処理のミスで違う商品を発送してしまうといった人的ミスも無くすことが可能になります。

さらに受注業務が自動化されることによりお客様への納品が早まり、キャッシュフローの流れも早くなるということで、結果的にお客様の満足度が高まります

練馬聡一
練馬聡一
スーパー事務員さんとスーパー新規営業マンがいれば、当然お客様も満足しますよね。

BtoB-ECサイトの構築方法

それではBtoB-ECサイトの構築方法を紹介します。

といってもサイトを構築する前にまず決めてほしいことが、どちらのビジネスモデルのBtoBサイトをしたいのか?を社内で決めてください。

  1. 既存顧客とのみ取引をする、「クローズドBtoBサイト」
  2. 小口取引の既存顧客と、新規顧客と取引をする「スモールBtoBサイト」

「クローズドBtoBサイト」の主な目的は、受注業務担当者の業務効率化を図ることで、「スモールBtoBサイト」の目的は、既存取引があるお客様からも注文をしてもらいつつ、新規顧客の取引も行えるBtoBサイトのことです。

詳しくは、「BtoBサイトは2つのビジネスモデルを理解して構築しよう!」で解説しています。

BtoB-ECサイトのシステムを選定する

BtoB-ECサイトの構築方法として4つの方法があり、どのシステムで構築するかを決めていきます。

  1. ASPカート
  2. オープンソース
  3. ECパッケージ
  4. フルスクラッチ

簡易的にBtoB-ECを始めてみたい場合は、BtoBに対応している①ASPカートを選びましょう。月額1万円~で利用することができます。

⇒ASPカートシステムでECサイト構築、7つのメリットをご紹介

ある程度の既存の取引規模があり、顧客企業数も非常に多い場合は、自社の受注業務に合わせたカスタマイズが必要になるので、ある程度の費用はかかりますが、②オープンソースまたは③ECパッケージを選択しましょう。

練馬聡一
練馬聡一
フルスクラッチは非常に高額になり、オープンソースは保守が大変です。なので私としては、簡易的なら①ASPカート、中規模以上なら③パッケージがおすすめです。詳しくはこちらをご覧ください。

⇒EC-CUBE(オープンソース)でECサイト構築はアリなのか?

⇒ECパッケージでECサイト構築、7つのメリットをご紹介

BtoB-ECサイトの決済方法

BtoBサイトの決済方法は請求書の掛払いを中心に、オンライン決済機能を揃えていきましょう。

  • 請求書払い(掛払い)
  • 銀行振込
  • 商品代引
  • クレジットカード決済

クローズドBtoBサイトであれば、ある程度取引があるお客様なので、①請求書払い(掛払い)のみでもOKですが、スモールBtoBサイトを行う場合は、取引金額が小口になりがちなため、購入機会の損失を防止するためにも、その場で発注が可能となる②~④の決済方法を導入しましょう。

練馬聡一
練馬聡一
小口取引の場合は、意外とクレジットカード決済も多いですよ!

BtoB-ECサイトの売上ランキング

このブログの別の記事で紹介している「大手ECサイト・ネット通販売上高ランキングTOP100を発表!」からBtoBを中心としてEC展開をしている企業を抜粋すると、このような企業がランクインしています。

順位 会社名 売上高実績 増減率(%) 決算月 本社 主力商品(業態または媒体)
1 アスクル 3,533億円 6.8 5月 東京 オフィス用品(BtoB)
2 ミスミ 1,951億円 18.3 3月 東京 金型部品(BtoB)
3 大塚商会 1,550億円 5.4 12月 東京 オフィス用品(BtoB)
4 モノタロウ 846億円 26.2 12月 兵庫 間接用資材(BtoB)
5 カウネット 668億円 2.5 12月 東京 オフィス用品(BtoB)
6 アズワン 550億円 3月 大阪 理化学機器(BtoB)
7 歯愛メディカル 228億円 12.3 12月 石川 歯科用品(BtoB)
8 フォーレスト 145億円 2.5 3月 埼玉 オフィス用品(BtoB)

企業間取引を中心にEC展開している企業は、オフィス用品をEC販売している企業が強いです。

注目なのは「工場で使う工業品をネットで注文~」でおなじみの「モノタロウ」です。売上前年比26.2%増加となっており、急成長を続けています。

このような商材は注文個数によって金額が変動するのが一般的なので、BtoB-ECのシステムも特別なカスタマイズが必要です。それを実現しながらも扱う商品は1,300万点を超えており、工場で使う複雑な資材を簡単に注文できるBtoB-ECサイトが人気です。

練馬聡一
練馬聡一
かなり特殊なカスタマイズが必要になりますね!

まとめ BtoBサイトにチャレンジして目的を達成しよう!

ここまでご覧いただきありがとうございます。

さまざまな企業が、「BtoBのECサイト」を運営していますが、その目的は2つあります。

  1. 受注業務の効率化
  2. 新規顧客の獲得

特に①に関しては、電話やメール、FAXなどの注文をEC化し、煩雑な受注業務を軽減し、「受注業務の効率化をしたい!」という企業がほとんどです。

ですがBtoB-ECサイトの基礎知識や市場や事例、構築方法を知っていないと、「BtoBのECサイト」を構築・運営することは非常に難しいです。

ぜひ自社の目的を明確にし、受注業務をEC化して、受注業務の効率化しつつBtoC-ECサイトの売上を増加させ、営業マンたちにはさらに営業活動に注力してもらいましょう!

ここまでご覧いただきありがとうございます。もし中規模以上のBtoB-ECサイト構築を検討している場合は、提案依頼書(RFP)を作成したほうが良いです。詳しくは「RFP(提案依頼書)とは?書き方や意味、3つのメリットとは」をご覧ください。