話題のLingble(リングブル)とは?グローバル・越境ECを支援するECプラットフォーム

日本人の起業家が立ち上げた、Lingble(リングブル)というグローバル・越境ECに特化したECプラットフォームが注目されています。

私もEC業界におりますが、正直いうと知名度は高くなく、国内のEC事業者でも利用している企業は多くありません。

いろいろと不明な点が多いこのLingble(リングブル)ですが、私なりに調べてみたので、この記事ではまだまだ謎の多い話題のLingble(リングブル)についてご紹介します。

プロスペクトフィールド株式会社が運営

話題のLingble(リングブル)を日本国内で運営している会社は、神奈川県横浜市に社を構えています。

Lingble(リングブル)の運営会社としては、岡山を中心とした国内ジーンズの販売を行っている「DENIMIO(デニミオ)」を運営しています。

とはいえこのLingbleの事業に関しては、オフィスを構えてはおらずシンガポールに本社を登記しています。

練馬聡一
練馬聡一
ECサイトは月商で5,000万円を超えているそうで、売上の9割は海外からで、70カ国以上のお客様から購入があるそうです。

CEO 原田真帆人とは

同社CEOの原田真帆人さんは、アメリカの大学で経営学を学んだあと、アパレルではなく自動車部品を扱う企業に入社し、クックパッドに入社。

2014年の退社後に国内デニムを販売するECサイト、「DENIMIO(デニミオ)の運営を始める。

その間にグローバル・越境ECプラットフォームのリングブルを自力で構築し、2019年にシンガポールでリングブルを設立したようです。

練馬聡一
練馬聡一
経歴から見ても技術の人ではなさそうだし、「自力で構築した」というわけではないと思うんだけど・・・。デニミオのECサイトもオープンソースだしな。

とはいえ経営陣には海外の優秀な人材を集め、ネッタポルテやファーフェッチの技術部門の責任者などがジョインしていて、Lingble(リングブル)は強力な体制ができあがっているということです。

関連記事:ファーフェッチ(Farfetch)って正直どうなの?世界の高級ブランドが購入可能なECプラットフォーム

それでは本題のLingble(リングブル)ってどんなECプラットフォームなの?というところをご紹介します。

Lingble(リングブル)とは?フルフィルメント型の海外・越境向けECプラットフォーム

Lingble(リングブル)とは、EC業界的な一言でいうと、フルフィルメント型の海外・越境向けのECプラットフォームです。

関連記事:世界の越境EC市場や国内の越境EC市場をご紹介

リングブルのWebサイトに記載されているサービスと機能については、

  • グローバルECサイトのセットアップ及びメンテナンス
  • 24h/365 Around-The-World技術サポート
  • グローバルマーケテイング支援
  • マルチリンガルカスタマーサポート
  • 返品交換マネジメント
  • 60種類以上ものローカル決済手段
  • 不正利用補償
  • 国際エクスプレス配送とトラッキング
  • 通関ハンドリング
  • ロジスティクスの品質保持
  • 世界中の消費者データの収集と解析
  • 検索エンジン最適化

このようなことが記載されています。

リングブルのWebサイトを見ても正直なところ内容が不明確ですが、越境ECモールではなく、国内企業向けにの独自のグローバル・越境ECサイトを構築し、決済、発送までを行っているフルフィルメントECサービスだと思われます。

一般的にECにおけるフルフィルメントサービスとは、

  1. ECサイト構築
  2. ささげ等(撮影、採寸、原稿)の商品登録
  3. 在庫管理
  4. マーケティング
  5. 決済
  6. 発送
  7. 顧客対応

をトータルで行ってくれるサービスのことです。

フルフィルメントに関しては「ECサイト運営は外注と内製化どっちがいいの?メリット・デメリットを紹介」でもご紹介しています。

Lingble(リングブル)のWebサイトをサービスと機能の内容を見ている限り、

  • ② ささげ等(撮影、採寸、原稿)の商品登録
  • ③ 在庫管理

に関しては、サービスとして実施していないのではないかと思われます。

練馬聡一
練馬聡一
オフィスが無いんじゃ倉庫業務はできなそうですもんね。

LINGBLE(リングブル)の特徴

リングブルの特徴として、

  • オールインワンソリューション
  • 導入がカンタン
  • 初期費用ゼロ、月額固定費ゼロ

ということが記載されています。

これはどういうことかというと、売上に対するレベニューシェアで収益を得ているということです。

レベニューシェアとは、月間の売上高に対する○○%をリングブルに支払いする形で、仮に料率が20%だとすると月間1,000万円の売上だったら200万円を支払うということになります。

練馬聡一
練馬聡一
ちなみに国内のフルフィルメントサービスベンダーの料率は、約25%が平均的ですね。ささげや倉庫持っていなそうだけど海外はそれなりにお金かかるから、料率は20%~30%くらいだと思われます。

LINGBLE(リングブル)利用企業の声

リングブルのWebサイトには、お客様の声ということで以下のようなコメントが記載されています。

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当社はアパレル企業としてグローバルに販売する上ではFarfetchが最良の方法だと思っていました。Lingbleを見つけるまでは、、、。それがLingbleに移行して数ヶ月、あっという間にFarcetchを通じての年間販売量に到達しました。
バロックジャパンリミテッド ECマネージャー

Lingbleはブランドを海外に広げるうえで素晴らしいサービスです。 多通貨、ローカライズされた決済手段、そして多言語がサポートされたサイト構築、彼らは本当に多くのことを私達彼らは本当に多くのことを私達のために実現してくれました。今となっては、私達は出荷準備をしてピックアップに来た配送会社に引き渡すだけです。
Lingble パートナー企業

リングブルではプロスペクトフィールド社が販売している国内デニムブランドの他に、MOUSSYなどを運営しているバロックジャパンリミテッドがリングブルを利用しています。

ちなみに「ファッション・アパレル自社ECモール売上高ランキングTOP10をご紹介」でランクインしているバロックジャパンリミテッドが運営しているSHEL’TTER WEB STOREは、国内ファッションECモールランキングで8位にランクインしています。

バロックジャパンリミテッドの場合は、ファーフェッチ(Farfetch)よりもグローバルの売上が向上したと言っているのですが、基本的にファーフェッチはECモールに出品する形で、リングブルは海外向けのECサイトを構築するという形でプラットフォーム自体は違うと思うのですが、同社は他の商品に埋もれるよりは自社ブランドだけで販売したほうが良かったということでしょう。

練馬聡一
練馬聡一
後者のお客様の声からも、やはりリングブルに倉庫業務はないということが見て取れます。

今後のリングブルの国内展開に注目!

ここまでご覧いただきありがとうございます。

日本人の起業家が立ち上げた、Lingble(リングブル)というグローバル・越境ECに特化したECプラットフォームが注目されています。

私もEC業界におりますが、正直いうと知名度は高くなく、国内のEC事業者でも利用している企業は多くありません。

Lingble(リングブル)とは、EC業界的な一言でいうと、フルフィルメント型の海外・越境向けのECプラットフォームです。

同社が提供しているサービスとしては、

  1. ECサイト構築
  2. マーケティング
  3. 決済
  4. 発送
  5. 顧客対応

この5つです。

個人的に思うのが、グローバル・越境ECサイトを構築するのは比較的簡単ですが、②マーケティングが最も難しいです。おそらくリングブルはこの②マーケティングに特化していると思われます。

まだまだ日本国内の実績は多くないので不明な点が多いリングブルですが、注目されているのでチェックしていきましょう!

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