新規営業を行っているインサイドセールスや営業のみなさん、受注できてますか?
営業プロセスモデル「THE MODEL」のように、マーケやインサイド、フィールドセールスと協業する企業が増え、各部門のKPIがごちゃごちゃになっていますが、「新規商談」を創出する営業手法がうまくいかなければ、当然受注もできません。
マーケティングオートメーションやCRMツールベンダーが、「ナーチャリング」とか「シナリオメール」などの、謎のうたい文句が溢れていますが、国内でうまくいっている企業はほとんどいないです。
この記事では「営業手法」に迷うマーケティングやインサイドセールス、営業マン向けに、令和でも不変のBtoBにおける営業手法の10ステップをご紹介します。
経験としては良いと思いますが、テレアポに大事な社員リソースを割くのは絶対にNGです。
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デジタル化が進んだ令和でも営業手法は不変
デジタル化、DXなど、令和における営業手法が変わってきている。と多くのメディアで言われていますが、全く変わっていません。
唯一変わったこととしては、ZoomやTeamsを使って新規営業を受けてくれるようになったことです。
コロナの影響で日本国内のDXも5年早く進んだと言われていますが、新規営業を受けてくれる「お客様(見込み客)」のデジタルリテラシーが高まり、わざわざ会社に足を運ばなくてもテレビ会議で営業活動ができるようになりました。
私もコロナの前までは、毎回アポイントをとってから訪問して営業をしていたのですが、コロナ渦以降は年間400回以上の新規商談のほとんどをテレビ会議で行っています。
それにより営業マンたちの、訪問⇔帰社の時間(約2時間くらい)が削減でき、1日に多くの商談を行えるようになりました。
「訪問する」or「テレビ会議をする」のみが変わっただけで、お客様に対して自社の商品やサービスを売り込むことには変わりません。
なので営業マンの方々はテレビ会議を前提にした商談スキルと営業手法が必要になります。
営業手法も不変の 「インバウンド」と「アウトバウンド」
いざ対面orテレビ会議での営業となるといままでとほとんど変わらないのですが、やはり商談化するアポイントをどれだけ多く取れるのか?これが多くの営業マンの課題です。
これも昔から変わらず「インバウンド営業」と「アウトバウンド営業」の2種類です。
一応両者を簡単に説明すると、
① インバウンド営業とは
インバウンド営業とは、オウンドメディアや外部サイトに「コンテンツ」を展開し、問い合わせや申込み、資料ダウンロードなど、リストを獲得した見込み客に対してアプローチをする営業手法です。
その「コンテンツ」とは何かというと、
- 問い合わせ
- お役立ち資料のダウンロード
- セミナー
上記の3つです。
初回接点が顧客側からくるパターンのことで、「コンテンツ」を接点とし、
- 会社名
- 氏名
- メールアドレス
- 電話番号
を取得し、自社の商品やサービスに興味のある見込み客にアプローチする営業手法です。
アウトバウンド営業とは
アウトバウンド営業とは、企業側からお客様(見込み客)に対してアプローチをする営業手法です。
自社で得た顧客リストや、法人リスト、インバウンドで商談化をしなかった見込み客に対して、
- メール
- 電話
- SNSにコンタクト
- ダイレクトメール(手紙)
- 飛び込み訪問
上記の5の方法でアプローチを行う営業手法です。
獲得したインバウンドリードにアプローチが基本
令和になったいまでも、営業手法は上記の2種類しかありません。
ちなみに年間400社以上の新規営業アポイントを対応している私の所感としては、
- インバウンドの商談化率:70~80%
- アウトバウンドの商談化率:20~30%
販売している商品・サービスにもよりますが、上記のような商談化率だと思っています。
当然アウトバウンド営業はアポイントにもつながる可能性も低く、アポイントにつながっても商談化する可能性が低いです。
なのでインバウンド営業だけでは目標・予算を達成できない営業マンはアウトバウンド営業を実施する必要があります。
代表電話へのテレアポと飛び込み営業はNG
アウトバウンド営業は非常に効率が悪く、営業マンとしても負荷が高いのですが、そのなかでも
- 代表電話へのテレアポ
- 飛び込み営業
は、絶対しないようにしましょう。
というのも、上記で紹介したアウトバウンド営業手法のなかでも、アポイント率および商談化率も数パーセントと非常に低く、営業マンへのダメージも非常に高いです。
新卒で営業部門に配属になった営業マンであれば、3ヶ月くらいは勉強のために実施しても良いとは思いますが、もしこのようなことを日常的に行っているのであれば、会社としてマーケティングを根幹的に見直す必要があります。
もし見直せない、マーケティング予算が出せない。そんな企業で働いているあなたは、そのまま働いていても営業マンとして成長ができません。
リクルートエージェントやその他の転職サイトに登録して、転職しましょう。
なぜか話題のインサイドセールス戦略「SDR」と「BDR」
近年SaaS系企業におけるアポイントや商談創出をする、インサイドセールスの営業手法として、
- SDR(Sales Development Representative)
- BDR(Business Development Representative)
なぜか2つの言葉がささやかれています。
SDRは中小企業をターゲットにした営業手法で、BDRとは中堅~大手企業をターゲットした営業手法です。
わざわざこれを分類する必要はないと思うのですが、、各ターゲットの営業手法としては、
- SDR:インバウンド営業
- BDR:アウトバウンド営業
が主流です。
SDRは中小企業がメインターゲットのため、担当者個人がWebサイトでのコンテンツやセミナーなどで様々な情報収集をします。
そこで問い合わせや資料ダウンロード、セミナーなどの「コンテンツ」でリード情報を獲得し、インバウンド営業をかけていくということが主流です。
逆にBDRは、中堅~大手企業がターゲットになるので、担当者が自ら情報収集をするというよりは、取引先ベンダーや広告代理店から情報収集をすることが多いので、アウトバウンド営業でないとアプローチが難しいということもあります。
関連記事:ABMとは?BtoBマーケティング&セールスの王道を理解しよう
とはいってもSDRやBDRを理解したところで、アポイントや商談が増えるわけではないですし、中小~大手企業の分類も難しいところがあります。なのであまり気にしなくてもOKです。
では本題の、BtoBにおける営業手法、不変の10ステップをご紹介します。
令和の営業手法10ステップ
DX推進が進み、見込み客がデジタルで情報収集をするようになった今でも、インバウンドとアウトバウンド営業で、「アポイント」と「商談」を創出する方法はここ10年は変わっていません。
- 問い合わせフォーム付きのLPを作成する
- 資料ダウンロードコンテンツを作成する
- サイト内の記事コンテンツを拡充する
- 自社セミナーを企画する
- リスティングとリマケ、Facebook広告を実施
- 親和性の高いイベントでリードを獲得(買う)
- アポイント依頼のメールを配信
- アポにつながらない場合は、サイトに訪問をさせる
- 訪問したユーザーに対してテレアポを行う
- それを繰り返す
すでに上記の10ステップを実施しているのにも関わらず、商談が創出できていないということであれば、インサイドセールスおよび営業マンのせいです。
なのでアポイントのメールとテレアポの質を高めるしかありません。
関連記事:営業メール「件名」の書き方 事例5選 アポイントや商談を獲得しよう
上記の営業手法における10ステップを解説します。
① 問い合わせフォーム付きのLPを作成する
まずは自社の商品・サービスのみを紹介している、ランディングページ(LP)を作成しましょう。
BtoBをターゲットにしている自社サイトのメニューに、
- Product
- Service
などのメニューをつくり、展開している商品やサービスの一覧だけを掲載してませんか?
まずこのような自社サイトのつくりになっている場合は、すぐに1つの商品・サービスだけを紹介するランディングページ(LP)を作成してください。
もし可能であれば、問い合わせフォームの一体型のランディングページにしてください。
サイトのシステム(CMS)の問題で一体型にできない可能性もありますが、一体型にしたほうがインバウンドリードを獲得できる可能性はあがります。
② 資料ダウンロードコンテンツを作成する
続いては資料がダウンロードできるコンテンツを用意してください。
資料というのは、自社の商品やサービスをご利用いただいているお客様の事例をもとにした、お役立ち資料です。
- 商品・サービスの概要
- お客様の声・効果
- 業界の豆知識
などの、情報収集に必要な資料をダウンロードコンテンツとして展開してください。
本来はWebサイトから「問い合わせ」がほしいところなのですが、お客様によっては片っ端から資料を集め、そこでどの企業に問い合わせをするかを選定するパターンも多いです。
資料は多いにこしたことはありませんが、最低でも上記の3種類は用意しましょう。
関連記事:潜在層と顕在層とは?意味を理解しなければマーケティングや営業は務まらない
③ サイト内の記事コンテンツを拡充する
続いては、SEOライティングを軸にしたサイト内の記事コンテンツを増やしてください。
自社の商品やサービスに関連する記事コンテンツのみ、最低でも20記事くらいはあってほしいのですが、自社の商品やサービスを知ってもらうために、ロングテールでニーズを満たせるような記事を掲載します。
たとえば導入社数が18,000社を超えるメール配信システム「ブラストメール」でいうと、
- メール配信 安い 簡単
- メール配信 ツール おすすめ
- メール配信 システム 安い
このような顕在層向けのキーワードを3語以上をメインキーワードにした記事コンテンツを作成しましょう。
ちなみにラクスライトクライド社が提供する「ブラストメール」は、業界最安値で11年連続シェアNo.1のメール配信システムです。
正直アポイントや商談創出において、マーケティングオートメーションなどの高機能ツールは必要ありません。月額3,000円から使えるので、無料お試しだけでも可能です。
④ 自社セミナーを企画する
リードを獲得する自社コンテンツとして、セミナーを最低毎月1回は開催してください。
なぜたくさんの人を集めて無料セミナーを行うかというと、今後の顧客予備軍(見込み客)としてリード情報(個人情報)を獲得することが目的で、会社名、部署名、電話番号、メールアドレスを取得することができるので、すぐに自社の商品・サービスの商談にならなくても、様々な手法でアプローチが可能になるからです。
詳しくは「企業はなぜ無料セミナーをするのか?理由と目的とは?」の記事でも紹介しています。
毎月セミナーを実施するのは大変ですが、ぜひ見込み客の獲得のためにセミナーを実施しましょう。
⑤ リスティング広告とFacebook広告を実施
Webサイトへの集客方法は、これも昔から変わらず以下の4つのチャネルしかありません。
- 検索エンジンからの流入
- SNSからのリンク
- 他のメディアからのリンク
- 直接URLをクリック
上記10ステップの施策③「サイト内の記事コンテンツを拡充する」はSEO対策で検索エンジンからの流入を増やす施策ですが、③と④は意図的に増やしていくことが難しいです。
なので①と②からの流入を増やすために、
- リスティング広告
- Facebook広告
上記の2つを実施してください。
リスティング広告は最低5万円からでもOKですし、Facebook広告も細かいターゲティングができるので、少額から始める形でOKです。
リスティング広告については「リスティング広告とは?いまさら聞けないインターネット集客の基本」でも解説しています。
⑥ 親和性の高いイベントでリードを獲得(買う)
続いての施策はリード情報を買うという施策です。
具体的にいうと、世の中には「カンファレンスイベント」といって、とある企業が講演イベントを行い、数百~数千人が参加するイベントがあります。
そのスポンサーとして講演枠で講演をすると、数百~数千人のリード(名刺情報)が手に入ります。
たとえばこのブログのテーマは、マーケティングやセールス、Eコマースなので、親和性の高いカンファレンスイベントというと、
このようなカンファレンスイベントがあります。
費用はプランにもよるのですが、50万円~200万円くらいと高額です。ただ数百~数千人の親和性の高いリードを大量獲得ができるので、展示会にでるよりも効率が良いです。
⑦ アポイント依頼のメールを配信
インバウンド施策とカンファレンスイベントで獲得したリード、さらに営業メンバーの名刺をすべてリスト化して、2週間に1回のペースで「アポイント依頼」のメールをします。
「営業メール「件名」の書き方 事例5選 アポイントや商談を獲得しよう」で紹介しているとおり、メールの件名に気をつけながら、まずは自社の商品やサービスを紹介させていただく機会をいただきたい。
という内容でアポイントを取れるところを先に刈り取ります。
⑧ アポにつながらない場合は、サイトに訪問をさせる
当然アポイントにつながらないリードが大半です。
そこで必ず自社サイトへのLPのリンクを貼って、サイトに訪問したリードとそうでないリードを分ける必要があります。
メールの開封やサイトへのクリックしたリードを見ながら、
- まったく知らない
- 知らないし興味もない
- 知っているが興味がない
- 知っているが興味はある
- 興味はあるが検討していない
上記の5つのグループに分類をしていきます。
今後それに合わせたメール配信で、上記で作成したサイト内の記事コンテンツやセミナー、お役立ち資料のダウンロードなど、自社の商品やサービスに興味を持ってもらえるようにメールを送っていくようにします。
関連記事:【必須スキル】ナーチャリングとは?見込み客を顧客に引き上げる方法
⑨ 訪問したユーザーに対してテレアポを行う
メール配信を行ってリンクをクリックし、LPに訪問したユーザーに対しては、営業チーム(インサイドセールス)で電話をしていきます。
そこでのアポイント率は高くはありませんが、代表電話へのテレアポとくらべると一度接点があるので、自社の商品やサービスがマッチしそうなニーズがあれば、アポイントはとりやすいです。
関連記事:法人向けのテレアポのコツ、断られそうなときの切り返し方も解説
⑩ それを繰り返す
BtoBにおけるセールスマーケティングにおいては、上記施策を少しづつ改善していきながら、繰り返していくしかありません。
令和でも営業手法は「メール」「電話」と「手紙しかない」
ここまでご覧いただきありがとうございます。
各社のデジタル化やDXが進んだ今でも、リード(見込み客)との接点となる営業手法は、
- 電話
- メール
がメインとなり、それでもアポイントが取れない、商談数が少ないという営業マンのかたは、
- 手紙
- 飛び込み営業
- 代表電話テレアポ
という確度の低いオフライン施策を実施する必要があります。
とはいえオフライン施策を毎日のようにさせられている企業で働いている場合は、リクルートエージェントやその他の転職サイトに登録して、転職しましょう。
代表電話へのテレアポではなく、接点のあるリードに対してはテレアポは重要ですが、これもテレアポで荷電する際のトークスクリプトを組んであげればアルバイトや外注にお願いしたほうが良いです。
接点のあるリードへのテレアポは絶対外注すべき
というのもテレアポに大事な社員リソースを割くのは絶対にNGです。
テレアポは外注して、どんどん新規商談やテレビ会議でお客様にセールスをする経験を積ませて、お客様とのコミュニケーションやの経験を積ませるほうが売上アップに寄与します。
とはいえテレマーケティングを業者を選ぶもの大変ですし、営業やマネージャーとしてそんな時間を割くのも非効率的です。
というのも、マーケティングや営業手法がうまくいっている企業のテレアポは、ほぼ外注しています。
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