みなさんはECサイトや実店舗の「リピート率」や「リピーター率」を理解していますか?
ECサイトや店舗をはじめとするマーケティングの鉄則として、既存顧客との継続的な取引、つまりリピート率を伸ばすことが売上アップには非常に重要です。
ですが意味がわかっていなかったり計算方法がわかっていないと、マーケティングの観点からも売上を伸ばすことは難しいです。
この記事では「リピート率の意味」から計算方法、ECサイトの平均リピート率を紹介し、リピート率を上げる方法や、目指すべき平均リピート率をお伝えします。
ビジネスにおいてリピート(再購入)客はもっとも大事
ECサイトや実店舗でも用いられるマーケティング用語で、「1:5の法則」というものがあります。
この言葉の意味として、新規顧客を獲得するためには既存顧客の5倍のコストが発生するという法則です。
つまり売上を上げるためには、新規顧客の獲得をするよりも、既存顧客のリピート率を増加させた方が効率よく売上をアップさせることが可能になるということです。詳しくは「新規顧客開拓と既存顧客との取引増、営業はどちらに注力すべきか?」で解説しています。
ということで売上を上げるためには、リピート率を高め、どうリピーターを増やしていくことが重要です。
それでは本題の、リピート率や、混同されやすいリピーター率をはじめ、その計算方法について解説していきます。
リピート率とは?
リピート率とは、今まで購入をしてくれた全客数において2回以上購入してくれている「リピーター」の割合を表す数値のことです。
リピート率の計算方法
リピート率は以下の計算式で求めることができます。
たとえば2019年4月にECサイトをオープンしてから1年間が経過し、2020年3月で1年間が経過したとします。
昨月3月に2回以上購入をしてくれたリピーターが200人いたとして、1年間(全期間)で購入してくれた顧客数は10,000人だとすると、リピート率はこのように求めます。
リピート率を求める場合の注意すべき点は、分母をすべての累計購入客数にすることです。全期間におけるリピーターの割合を表すのが、「リピート率」です。
リピーター率とは?
少し違う考え方で、「リピーター率」と呼ばれる定義があります。
リピート率が累計購入客数を分母としていましたが、リピート率とは一定期間でリピーターを割り出すものです。
リピーター率の計算方法
リピーター率の計算方法はこちらです。
簡単にいうと、リピート率は全期間を分母にして割りだすことで、リピーター率は一定期間内の分母で割り出すことをいいます。
当然分母が小さいためリピート率よりもリピーター率のほうが高い割合になりますが、ECサイトや実店舗で重要なのは前者のリピート率です。
たとえばECサイトをオープンしたばかりの初月よりも、1年後の月のほうがリピーター率は高くなります。これをリピート率と勘違いしてしまうとリピーター率が高いと勘違いしてしまい、新規顧客へのアプローチが疎かになったり、既存顧客へのフォローが足りなくなったりしてしまい、ECサイトの売上が下がってしまいます。
リピート率を上げる方法
ECサイトのリピート率を上げる方法はシンプルです。
一度でも購入をしてくれた顧客に対し、ECサイトに訪問をしてもらう集客施策を行い、さらに再度購入をしてもらえるようなサービスを充実させることです。
それでは具体的な方法をご紹介します。
その① リピーター向けのサービスを充実させよう
リピート率を上げるにはECサイトで購入する理由、つまりリピーター向けのサービスを充実させることから始めましょう。
- 会員ポイント制度
- 会員ランク制度
- ノベルティの付与
たとえばこのようなサービスを充実させることが重要です。
会員ポイント制度を設けて2回目の購入はポイント2倍になったり、金額面でのメリットがあると、2回目の購入をしやすくなります。
他にも会員ランクの制度を設けることで、よりお得に買い物をできるようになります。会員ランクや購入回数によってノベルティを付与するということも2回目以降に購入する動機となります。
その② ECサイトに集客しよう
顧客が2回目以降に買う理由、つまりサービスを充実させたら、次はECサイトへの訪問を促す集客施策を行っていきましょう。
集客施策として行っていきたいのが、
- メルマガ、ステップメール
- DM、ポスティング
- SNSでの発信
- インターネット広告(リマーケティング)
このような集客方法です。それでは詳しく説明していきます。
メルマガ、ステップメールを配信
ECサイトにおいてまだまだ効果的なのが、メールマガジンの配信です。
嫌がられる傾向にあると言われているメルマガですが、商品さえ気に入ってもらえていれば、迷惑と思う顧客はいません。
単発のメルマガも良いのですが、リピート性の高い消耗品である場合はステップメールを配信しましょう。ステップメールとは主に2つの目的があります。
- 初回購入から2回目の購入を促す【顧客化】
- 既存顧客に対して定期購入を促す【リピーター化】
このような2つの目的があるので、リピート率を高める施策としては非常におすすめです。詳しくは「ステップメールとは?ECサイトで売上アップするシナリオと作り方」で解説しています。
ダイレクトメール(DM)を発送
メルマガやステップメールでアプローチできない顧客に関しては、住所がわかっているので、充実したサービスを記載したダイレクトメール(DM)を発送しましょう。
Eメールは便利な方法ではありますが、顧客によっては見てもらえないケースも多いので、メルマガと併用して施策を行っていくことをオススメします。DMに関しては「ダイレクトメールとは?DMの種類や例文、デザインポイントをご紹介」で詳しく解説しています。
インターネット広告の出稿
メルマガやダイレクトメールでもアプローチできない顧客も存在します。
そんな顧客に対しては、インターネット広告を活用して再訪問をアプローチしましょう。主に使っていきたい広告に関しては以下の2種類です。
- リスティング広告
- リマーケティング(リターゲティング)広告
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!で検索をしたときに表示される広告のことで、検索したキーワードに連動して表示されるため「検索連動型広告」とも言われています。
詳しくは「リスティング広告とは?いまさら聞けないインターネット集客の基本」で解説しています。
同じプラットフォームで利用できるのが、リマーケティング(リターゲティング)広告で、Googleではリマーケティング、Yahoo!がリターゲティングという呼び名ですが、仕組みは同じです。
これはECサイトに過去訪問した顧客に対して、他サイトの広告枠で自社ECの広告を表示させて、再訪問を促すような広告です。
メルマガやダイレクトメールでアプローチできない顧客に対しては、このような広告で再訪問を促しましょう。
小売ECの平均リピート率は30%〜40%
小売(BtoC)を中心としたECサイトの平均リピート率は30%~40%です。
今後リピート率を高めて売上アップを狙っていく場合は、国内平均リピート率である、30%~40%を目指していきましょう。
といっても商材によってもリピート率が異なりますので、商材別の平均リピート率をご紹介します。
健康食品、化粧品は50%を目指そう
健康食品や化粧品の平均リピート率は50%です。
この商材の多くのECサイトは、単品リピート通販といわれ、リピート率を高めて売上を伸ばしていくようなビジネスモデルです。
定期的に消費される商材ですので、リピート率は50%を目指していきましょう。詳しくは「単品通販とは?総合通販との違いや売上ランキング、構築方法もご紹介」で解説しています。
関連記事:【2019年最新】健康食品ECサイト・ネット通販売上高ランキングTOP88を発表!
ファッション・アパレルは35%を目指そう
ファッション・アパレル系の平均リピート率は35%です。この35%を目指していきましょう。
ファッション・アパレルは年間4回、シーズンで商品が入れ替わるビジネスモデルです。なので新商品のレコメンドや購入商品のクロスセルさせる施策を行って、リピート率を高める施策を行っていきましょう。
関連記事:【2019年最新】ファッション・アパレルECサイト売上高ランキングTOP50を発表!
PC関連、家電製品は25%を目指そう
PC関連や家電製品の平均リピート率は25%です。
PCや家電は短くても数年使い続ける顧客が多いので、平均リピート率は低めです。
ですがケーブルやマウスなどを含めた周辺機器をオススメしていくことにより、単価は少し低くなりますが、リピート率をあげることができます。
リピート率を増やして売上増加を目指そう
ここまでご覧いただきありがとうございます。
ECサイトや実店舗をはじめ、小売のビジネスとしてリピート率を高めることが非常に重要です。
指標として用いられているのが、累計購入客数を分母とした「リピート率」と、一定期間の購入客数を分母とした「リピーター率」が存在します。
長期的にECビジネス拡大を目指していくうえでは、累計購入客数を分母とした「リピート率」を高めていくことが重要で、リピート率を高めていくには、サービスを充実させつつ、それを知らせる集客施策を定期的に行っていく必要があります。
ECサイトの平均リピート率は30%~40%です。ぜひそれを目指して安定的な売上アップを目指していきましょう。
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ECサイトのリピート率を向上させるなら、CRMツールの導入がベストです。
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