営業活動をするうえで、受注(発注をいただく)に至るまでの、見込み客の社内プロセスを明確に可視化していますか?
こちらから提案をしている案件が、現場の担当者として決定し、部内で上申が決定し、決裁者に決裁され、いつから購買(導入)が始まるのか?
実は経験のある営業マンでも、意外とこれを意識していないのが現状です。
ただこれを洗い出して明確にすることで、受注率は飛躍的に向上しますし、見込み客に対する進捗確認コンタクトのタイミングも明確になります。
この記事では営業マンとして非常に重要な、見込み客から受注するための先方社内決定プロセスについて、明確にする点や意識する点を解説します。
提案中の案件の上申プロセスを洗い出してみよう
営業マンとして自社の商品やサービスを提案する際に、先方社内の上申プロセス・スケジュールを意識して営業していますか?
もし行き当たりばったりの営業活動をしていると自覚しているなら、今日からこの記事のポイントを意識していきましょう。
営業活動をしていて、現場担当者がいいね!という話になっても、これが受注につながるか?ということに関しては、まだまだ可能性が低いです。
このあとに、
- 部内で展開してくれるか?
- 部として意思決定してくれるか?
- 会社として決裁してくれるか?
- 購買(導入)して使ってくれるか?
ざっくりこのような上申〜予算獲得〜決裁〜利用開始までのプロセスがあります。
この上申プロセスを意識するだけで、受注率は飛躍的に向上しますので、このプロセスを意識して営業活動を行いましょう。
相手企業の意思決定〜上申、発注までの5つのプロセス
上記で説明したように現場担当者の「いいね!」がもらえたとしても、それが受注につながるのか?というと、やっとスタートラインに立っただけ。と考えておきましょう。
現場担当者の「いいね!」がもらえた後、発注をいただくまでには通常の企業ではこのような5つの決定・上申プロセスがあります。
- 現場担当者の意思決定
- 部門長への上申
- 部内の意思決定
- 決裁者への上申
- 決済者の意思決定
上記の5つの決定・上申プロセスが存在します。それでは詳しく解説します。
① 現場担当者の意思決定
自社の商品やサービスをご案内するにあたり、最も多く相対するのはは、現場担当者さんではないでしょうか?
まず現場担当者にご案内をして、担当者さんとして発注いただくメリットを営業活動を通じてご理解いただく必要があります。
これは営業マンの醍醐味でもある、商談化をさせるポイントですので、「優秀な営業マンが商談時にヒアリングする4つの項目【最重要は予算】」をご覧いただいて、商談化を目指していきましょう。
商談化というのは、簡単にいうとこの以下②のプロセスに進むことが商談化となりますので、以下解説します。
② 部門長への上申
現場の担当者さんがあなたの提供する商品やサービスを会社の予算をつかって発注するには、まだまだ決定・上申のプロセスがあります。
現場担当者さんがまず説得するのは、上司や部門長で、ここであなたの商品・サービスの発注をした際のメリットを説得する必要があります。
メリットは各社様々ですが
- コストダウン
- 費用対効果
- 業務効率化
- デザイン性
このようなことをある程度明確にし、あなたの商品・サービスを発注するための説得していきます。
なのでこのプロセスの場合は、現場担当者が上司を説得するために必要な情報、
- コストの比較表
- 既存顧客の効果・実績
- お客様の声
このような情報を提供し、現場担当者さんの上申が有利に働く情報提供をしていきましょう。
関連記事:顧客にお役立ち情報を提供、でも報われない営業マンの改善ポイント
③ 部内の意思決定
現場担当者さんの上申がなされたら、部内であなたの商品・サービスを発注するべきか?を意思決定します。
ここでのキーマンとしては、部門長であり、部門長が部内での導入意思決定をするかの最終判断をするでしょう。
もし②で有益情報を提供していたとしても、現場担当者さんがうまく説明できないということであれば、一緒に部門長に説明する機会をいただいたり、現場担当者さんを巻き込んで部門のみなさんに改めて説明する機会をいただくようにしましょう。
ちなみにもしなかなか意思決定をしない場合は、コンペリングイベントを把握して、そこで一気に意思決定をしてもらうことも重要です。
詳しくは「コンペリングイベントとは?優秀な営業マンが実践するポイント」で解説しています。
④ 決裁者への上申
ここで部内の意思決定が取れたら、部門は会社の予算を使って発注をしてもらうための、決裁者への上申プロセスになります。
決裁者とは、予算を使用する決定権をもっている人のことで、中小企業であれば社長、大手企業であれば担当役員となることが多いです。
決裁者への上申で最も重視される指標としては、ズバリ費用対効果です。
費用対効果とは、提案している商品・サービスによっても変わってきますが、
- どれくらい売れるようになるのか
- コストがどれくらい削減されるのか
- 効率化によりどれくらい生産性があがるのか
このようなことを明確に提示する必要があります。
部門長への上申でも提案したかもしれませんが、かなり明確に費用(お金)のところを可視化して提案する必要があります。
「営業マンが失注する理由を分析!失注理由ランキングTOP10」でも解説していますが、最も購買に寄与した理由というのが、「費用対効果に納得感があった」が約半数を占めており、これは効果と比べて価格に納得ができるか?ということです。
仮に自社の商品やサービスが高額だったとしても、費用対効果を明確に提示ができれば約50%のお客様に対して売れる可能性があるということになります。
こちらももし部門長がうまく説明できないということであれば、一緒に決裁者へのプレゼンも同席させてもらうようにしていきましょう。
⑤ 決裁者の意思決定
最後に、この費用対効果をはじめとした上申が通れば、決裁者として会社の予算を使うという意思決定をしていただくことができます。
本来はもう少し細かくプロセスが存在するのですが、まずはこの5つのプロセスを意識しておきましょう。
発注までどのプロセスが残っているのか?スケジュール化しよう
上記は①〜スタートすることもあれば、③や⑤、つまり社長にいきなり営業活動がスタートするケースもありますので一概にはいえませんが、案件ごとに発注をいただくプロセスがどの状況下にあるのか?を意識する必要があります。
さらにそのスケジュール感も把握する必要があるので、現場担当者や部門長との信頼関係の構築が必須です。
スケジュールとしては、
- 先方社内の決算のタイミング
- 仕入れのタイミング
- 新商品のタイミング
など、信頼関係がないと教えてくれない情報もたくさんありますので、プロセスを把握するとともに信頼関係を構築できるようにしておきましょう。
関連記事:営業プロセスを明確に、フローを可視化・管理して最大化する方法
これが明確になることで受注率が飛躍的に上がる
ここまでご覧いただきありがとうございます。
業活動をするうえで、受注(発注をいただく)に至るまでの、見込み客の社内プロセスを明確に可視化していますか?
こちらから提案をしている案件が、現場の担当者として決定し、部内で上申が決定し、決裁者に決裁され、いつから購買(導入)が始まるのか?
実は経験のある営業マンでも、意外とこれを意識していないのが現状です。
ただこれを洗い出して明確にすることで、受注率は飛躍的に向上しますし、見込み客に対する進捗確認コンタクトのタイミングも明確になります。
現場担当者の「いいね!」がもらえた後、発注をいただくまでには通常の企業ではこのような5つの決定・上申プロセスがあります。
- 現場担当者の意思決定
- 部門長への上申
- 部内の意思決定
- 決裁者への上申
- 決済者の意思決定
上記のプロセスを意識する営業活動が必要ということもありますが、上記のスケジュール感も把握する必要があります。
スケジュールとしては、
- 先方社内の決算のタイミング
- 仕入れのタイミング
- 新商品のタイミング
など、信頼関係がないと教えてくれない情報もたくさんありますので、プロセスを把握するとともに信頼関係を構築できるようにしておきます。
このプロセスを意識した営業活動を行うことで、受注率は飛躍的にアップしますので、ぜひ今日から心がけて営業活動を実施してくださいね。