見込み客や既存顧客にお役立ち情報を提供し、信頼性を高めることにより、自社の商品やサービスを受注につなげるという営業手法は今やスタンダードです。
ですが、せっかく時間をかけて有益な情報を提供しても、社内でいいように使われてしまったり、見積り提示をしても出来レースだった。と報われない営業マンが多いのも事実です。
これを防ぐには営業マンは見込み客になり得るポイントを理解し、そんな見込み客に対して時間を使っていくことが重要です。
この記事では、お役立ち情報を提供しても報われない経験のある営業マン向けに、見込み客を見極めるポイントやより良いヒアリング方法をご紹介します。
営業マンとしてお役立ち情報の提供はアリなのか?
営業活動として、見込み客や既存顧客に対し有益情報を提供することは、非常に効果的な営業手法です。
お役立ちの有益情報を提供することで、先方のビジネスの情報収集になったり、担当者の知見を高めてあげることで、信頼性の向上にもつながるからです。
ですが営業マンの目的としては、自社の商品やサービスを発注してもらい、売上をあげることです。
ですが発注もくれない見込み客に対して、時間をかけて有益情報提供ばかりしていたら、営業マンとしては失格ですよね。
そんな営業マンの方々は、宝物が埋まっていないことを気が付かずに掘り進めているようなものです。
誰もがそんな経験をしたことがあるかと思いますが、それは少し見方を変えるだけで見極めることができ、さらにより良い質問と組み合わせることで案件化・商談化を進めることができます。
関連記事:なぜ優秀な営業マンは「性格が悪い」と言われるのか?
それではまず、そんな見込み客を見極めるポイントを3つ紹介します。
報われない営業マンがチェックする3つのポイント
情報提供ばかりして時間をかけているのにもかかわらず、全然発注に結びつかない営業マンの方は、まずこの3つのポイントをチェックするように心がけましょう。
- 顧客ターゲットが合っているか?
- 検討タイミングは合っているか?
- 決断する意志はあるのか?
上記の3つを適切なタイミングでヒアリングしつつ、商談に持ち込んでいくことが重要です。
お役立ちの情報提供が報われない場合は、上記を見極められないことで、無いチャンスに時間と工数ばかりかけてしまい、営業活動が無駄になってしまうことが多いです。
それではそのポイントを解説していきます。
顧客ターゲットが合っているか?
まずは顧客(見込み客)のターゲットが合っているか?を見極めましょう。
法人向け営業(BtoB)においての先方担当者は、3つにわけることができます。
- 推薦者
- 意思決定者
- 決裁者
①推薦者は自社・自部門に対して情報収集を行う、いわば担当者といったところで、②意思決定者は、①意思決定者が収集してきた情報に対して、どの商品やサービスにするのか?という選定を行うという人です。
その意思決定者が決定した事項に対し、会社として決裁するのが、③決裁者です。
会社規模によっても違いますが、大手企業に関しては①は担当者〜課長クラス、②は部長、③役員ということが多いです。
「BtoBとBtoCのマーケティングの違いと必ず理解するポイント」でも解説していますが、BtoB営業の意思決定プロセスを理解しながら営業活動を行っていきましょう。
ズバリこの顧客ターゲットを見極めるには、購買におけるプロセスをヒアリングしていくことで、誰が
検討タイミングは合っているか?
上記で説明した①〜③を見極められたとしても、先方社内として検討タイミングを見誤ってしまうと、お役立ち情報だけ提供していても商談化せず、意味がありません。
外資系の企業では「BANT」と言われている、
- Budget(予算)
- Authority(決裁者)
- Needs(必要性)
- Timeframe(導入時期)
この④に該当する導入時期をしっかり質問によるヒアリングをしていくことが重要です。
そのBANTについては、「優秀な営業マンが商談時にヒアリングする4つの項目【最重要は予算】」で解説しています。
導入時期 = 検討タイミングを逆算し、お役立ち情報を提供しながら商談化を目指していきましょう。
関連記事:コンペリングイベントとは?優秀な営業マンが実践するポイント
決断する意志はあるのか?
最後にもっとも難しいポイントなのですが、決断する意思があるのかを確認することです。
営業マンとして最も避けたいことは、失注ではありません。検討のペンディング(見送り)です。
ペンディングとなってしまうと、時間をかけたのにも関わらず、発注のタイミングがわからなくなってしまうのと、時期がずれることによって競合他社に受注されてしまう可能性もあります。
営業マンの真髄は、検討させることではなく、決断させることです。この決断をする意思があるのか?ということについて質問を重ねていくことが非常に重要で。
詳しくは、「売れない営業は「検討」させる、売れる営業は「決断」させる」で解説しています。
これを打開するには質問力が重要(トークのギブアンドテイク)
上記で3つのポイントをご紹介しましたが、それを意識したお役立ち情報の提供と、意識していない情報の提供では天と地の差が出ます。
後者だと、見返りを求めずに情報提供をするということは素敵なことではあるのですが、やはり発注にはつながりません。
営業活動中のトークやメールでの情報提供でも、情報提供をする代わりに先方の情報をもらえるように質問しながら、情報提供をしてもらえるようにしていきましょう。
情報提供と質問力でお客様を判断していくスキルが重要
ここまでご覧いただきありがとうございます。
見込み客や既存顧客にお役立ち情報を提供し、信頼性を高めることにより、自社の商品やサービスを受注につなげるという営業手法は今やスタンダードです。
ですが、せっかく時間をかけて有益な情報を提供しても、社内でいいように使われてしまったり、見積り提示をしても出来レースだった。と報われない営業マンが多いのも事実です。
これを防ぐには営業マンは見込み客になり得るポイントを理解し、そんな見込み客に対して時間を使っていくことが重要です。
情報提供ばかりして時間をかけているのにもかかわらず、全然発注に結びつかない営業マンの方は、まずこの3つのポイントをチェックするように心がけましょう。
- 顧客ターゲットが合っているか?
- 検討タイミングは合っているか?
- 決断する意志はあるのか?
上記の3つを適切なタイミングでヒアリングしつつ、商談に持ち込んでいくことが重要です。
営業活動中のトークやメールでの情報提供でも、情報提供をする代わりに先方の情報をもらえるように質問しながら、情報提供をしてもらえるようにしていきましょう。