「事業の販路を広げたい」、「さらなる売上アップを狙いたい」と思っている方は、ネットショップを開業してみましょう。
ネットショップはECサイトとも言われ、インターネット上で実店舗を構えることなく商品を販売することができます。パソコンやスマートフォンが普及した今では、ネットショップ黎明期の1990年代後半から、現在まで右肩上がりで市場が拡大しており、現在の消費者向けの市場は16兆5,000億円にのぼります。とはいえ何の知識もなくネットショップを開業しても失敗してしまいます。
この記事では、「ネットショップを開業したい」と思っている個人の方や、企業の担当者さん向けに、「ネットショップ開業の基礎知識から必要なもの」を解説します。
パソコンと商品があれば誰でも開業できる
結論からいうと、この3点さえあれば誰でもネットショップを開業することが可能です。
- インターネットに繋がっているパソコン
- 販売する商品
- ドメインを取得する費用(数千円)
現在はネットショップを簡単に開業するサービスやツールが世の中たくさんあり、うまく使えば、ほとんど費用をかけずにネットショップを開業・運営することもできます。
とはいえネットショップで売上をあげていくために必要な、サイト内のサービス拡充や決済方法の充実、配送体制などを考えると、費用をかけたほうが「売れやすいネットショップ」を構築することができます。
ネットショップ(ECサイト)とは?
ネットショップとは電子商取引という意味で、英語では「Electonic Commerce(エレクトロニックコマース)」と書きます。それを略して「ECサイト」といわれています。
ネットショップは通信販売に該当するのですが、カタログ通販やテレビショッピング、電話通販と違い、インターネットに店舗を構えて販売する仕組みのことです。
ECサイトについて詳しく知りたい方は、「ECサイトとは?種類・構築方法・運営まで、初心者向けに徹底解説」をご覧ください。
ネットショップと実店舗の違い
すでに実店舗を運営している方もいるかと思いますが、ネットショップと実店舗の違いを説明します。
ネットショップと実店舗は、「お客様に商品を販売する」という最終目的は一緒ですが、ショップを開業し、商品のお会計をするまでの違いがあります。
実店舗の開業から販売の流れ
- ショップの建物を建てる
- ショップに内装をする
- 商品を並べる
- お客様が来店する
- 商品を手に取る
- お会計をする
- お客様が商品を持ち帰る
このような流れが実店舗の開業~販売の流れですが、ネットショップは開業から販売までが以下のような流れになります。
ネットショップの開業から販売の流れ
- サーバーを用意する(場合によっては自分で用意しなくてもOK)
- ドメイン(URL)を取得する
- ネットショップに内装をする
- 商品を撮影し、商品登録をする
- お客様を集客する
- 商品をカートに入れる
- お会計をする
- お客様に商品を発送する
ネットショップは実店舗と違って、実際の店舗がないので、ショップはサーバー上に構築し、ドメイン(URL)というショップ名や住所のようなものを頼りに、お客様が訪問します。
訪問したあとは、Web上のネットショップに並んでいる商品を見ながら、欲しいものをショッピングカート(買い物かご)に入れて、お会計(決済)を行う。その後登録されている送り先に商品を発送するという流れです。
販売商品は、自社商品でも仕入れでもOK
ネットショップで販売する商品は、法律的にNGなものでなければ、自分で制作したものでも販売は可能ですし、国内外から仕入れた商品を販売することも可能です。
とはいえネットショップで販売する商品は、確実に価格を比較されます。
たとえばみなさんのショップで販売している商品が、アマゾンや楽天、企業が運営しているネットショップで販売されている場合、検索エンジンや比較サイトなどを使えばすぐに検索できますし、お客様がネットショップで買う理由としては、
- 価格が安い
- 早く手元に届く
- 信頼性が高い
- ポイントが貯まる
- 使いたい決済方法がある
価格が一番の購入理由ではありますが、その他のポイントも加味することが大事です。
ネットショップで販売する商品は自社商品であっても仕入れた商品であっても販売は可能ですが、購入されるために上記のポイントは考慮しましょう。
ネットショップの開業方法
続いてはネットショップの開業方法をご紹介します。
- ショッピングモールに出店する
- 自分でネットショップを構築する
まず大きく分けると2つの開業方法があり、楽天市場などのショッピングモールに「ネットショップを出店する方法」と、「自分(自社)でネットショップを構築する」方法があります。
ショッピングモールに出店する
1つ目にショッピングモールに出店をするという開業方法です。
ショッピングモールとは、インターネット上に作られた商店街のようなもので、複数のネットショップが集まったもので、ECモールとも呼ばれています。
ECモールでも2つの種類があり、楽天市場やYahoo!ショッピングのような「マルチテナント型」とアマゾンのような「マーケットプレイス型」があります。
マーケットプレイス型・・・・アマゾンに「出品」する
自分でネットショップを構築する
楽天市場やアマゾンのショッピングモールで開業する以外に、自分でネットショップを構築するという方法があります。
ネットショップを開業するには、「ECサイト構築システム」を利用することで、ECサイトを構築・開業することができます。ECサイトのシステムというのは、大きく分けて4つの種類があります。
- ASPカート
- オープンソース
- ECパッケージ・クラウドECシステム
- フルスクラッチ
いちばん手軽にネットショップを開業できるのが、「①ASPカート」で、初期費用:1万円〜、月額利用料も1万円〜から利用できるシステムです。
まず個人や小規模のネットショップを開業したいという方は、迷わず「ASPカート」を選択してください。
⇒ASPカートシステムでECサイト構築、7つのメリットをご紹介
その他のシステムとの違いに興味がある方は、「EC構築 ASP・クラウド・パッケージの違い」でも紹介しています。
その他②オープンソース〜④フルスクラッチに関しては、個人や小規模事業者には向いていません、なぜなら初期費用でも300万円〜高いと数千万円までの費用感になるからです。ネットショップを構築する費用に関しては、「ECサイトの構築費用は?費用の相場・目安・内訳とは」で詳しく解説しています。
ネットショップ開業に必要な契約、必要な機材
それでは「ASPカート」を使ってネットショップを開業した前提で、ネットショップ開業に必要な契約や、必要な機材をご紹介します。
パソコンに関しては、商品管理や
開業に必要な契約
- インターネットの契約
- ASPカートとの契約
- ドメインの取得契約(ASPカートからも取得可能)
- 決済代行会社との契約(ASPカート内から契約申請可能)
ネットショップを開業するにあたり、上記の契約はネットショップを運営するうえで必須な契約になります。
インターネットの契約はもちろん、「ASPカート」の契約を行いネットショップを構築し、そこにドメイン(URL)を決めていきます。決済代行会社との契約に関しては、ショップでクレジットカードを使えるようにするためです。
クレジットカードは、現在ネットショップでいちばん使われている決済方法であり、その決済方法を導入するには決済代行会社との契約が必要になります。
- クレジットカード
- 商品代引き
- コンビニ決済・後払い
今の時代、ネットショップの決済方法は上記の3つの決済方法を導入するのが主流になっています。詳しくは「ECサイト必須の決済方法は3つ、あと1つ導入するなら?」で解説しています。
とはいえASPカートにあった決済代行会社との契約が必要なので、そこはASPカート側からも契約の申請ができるパターンがほとんどです。
開業に必要な機材
- パソコンとスマートフォン
- デジタルカメラ
- 梱包する資材
ネットショップの開業に必要な機材としては、上記の3つです。
インターネットに繋がっているパソコンとスマートフォン、商品を撮影するデジタルカメラ、商品を発送する「梱包資材」です。
まとめ ネットショップを自分で開業してみよう!
ここまでご覧いただきありがとうございます。「事業の販路を広げたい」、「さらなる売上アップを狙いたい」と思っている方は、ぜひネットショップを開業してみましょう。
現在の消費者向けのネットショップ市場は16兆5,000億円と右肩あがりではありますが、何の知識もなくネットショップを開業しても失敗してしまいます。
楽天市場の出店はそれなりに費用がかかりますが、ASPカートで構築するネットショップであれば、仮に失敗しても費用は数万円と、それほど大きなダメージにはなりません。
今の時代は黙っていてもモノが売れない時代になってきているので、ネットショップを開業し、完成度が低かったとしても、どんどん市場に出していきましょう!売れればなおさらOKですし、売れなくても売れない理由を改善していけば、大きな売上をネットショップであげることも可能になります。
インターネットで世界中の人に情報を届けられるようになった今、ネットショップには大きな可能性があります。ぜひネットショップ開業にチャレンジしてみましょう!
ここまでご覧いただきありがとうございました。明るい未来のEC市場を記事にしている「EC業界の市場動向から見て、今後〜未来のeコマース業界は明るい!」ご興味があればご覧ください。