日本国内でも小売業のEC市場は拡大していますが、デジタル先進国であるアメリカでも同じことが起こっています。
昨年のアメリカでの小売EC市場規模は、5868億2,000万ドル(64兆6050億6767万円)を超え、10年連続で2ケタ成長をしています。
ではアメリカの小売EC市場で大きなシェアを占めているのはどの企業なのでしょうか?
この記事では、アメリカの小売ECにおける売上シェアTOP10を、ランキング形式でご紹介します。
アメリカの小売EC市場規模は64兆6050億円
出典:emarketer.com
アメリカのEC市場は昨年も大きく市場を拡大し、10年連続で2ケタ成長をしています。
昨年の小売EC市場全体は、5868億2,000万ドルとなり、日本円で64兆6050億6767万円という市場に拡大し、小売市場全体の売上高の10.7%を超えました。
とはいえ実店舗での小売市場は全体で89.3%となりますが、小売業全体の成長率でいうと55%となっています。
ECでは45%の成長率となりますが、その成長に貢献しているのはPCではなくモバイルからの売上です。
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それではアメリカの小売ECにおける売上シェアはどのような企業がランクインしているのでしょうか?本題のEC売上シェアランキングをご紹介します。
アメリカ小売企業のEC売上シェアランキングTOP10
出典:emarketer.com
アメリカの小売EC市場は5868億2,000万ドルとなり、日本円で64兆6050億6767万円になりますが、以下の企業が大きなシェアを占めています。
- アマゾン(Amazon):38.7%
- ウォルマート(Walmart):5.3%
- イーベイ(eBay):4.7%
- アップル(Apple):3.7%
- ホームデポ(The Home Depot):1.7%
- ウェイフェアー(Wayfair):1.5%
- ベストバイ(Best Buy):1.3%
- ターゲット(Target):1.2%
- コストコ(Costco):1.2%
- メイシーズ(Macy’s):1.1%
そのなかでも38.7%という大きなシェアを占めているのは、日本でもおなじみのアマゾン
です。
それでは簡単にアメリカの小売EC売上シェアにランクインしている企業をご紹介します。
1位 アマゾン(Amazon)
- EC売上シェア:38.7%
- 想定EC売上高:24兆9601億円
1位にランクインしているのは、シェア38.7%を占めているアマゾン
です。
アマゾンの日本事業は約1.7兆円の売上高なので、アメリカでは10倍以上の売上ということで、一昨年のシェアは37.3%だったので、1年間でさらに1%のシェアを拡大したということになります。
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には勝てないですね・・・。
2位 ウォルマート(Walmart)
- EC売上シェア:5.3%
- 想定EC売上高:3兆4183億円
続いて2位にランクインしているのが、アメリカの総合スーパーであるウォルマートです。
ウォルマートのECは食品系が強く、「アマゾンVSウォルマート比較、食品ECシェアはどちらが勝ってるのか?」で紹介しているように、食品カテゴリーに関してはアマゾン
を上回っています。
に勝つのは難しいということですね。
3位 イーベイ(eBay)
- EC売上シェア:4.7%
- 想定EC売上高:3兆313億円
3位にランクインしているのが、個人や企業に問わずいろいろな商品を売買できる、ebay.comを運営しているイーベイです。
小売ECの売上シェアは4.7%で、想定売上高は3兆円を超えています。
4位 アップル(Apple)
- EC売上シェア:3.7%
- 想定EC売上高:2兆3863億円
4位にランクインしているのは、iPhoneやMacでおなじみのアップルです。
小売ECにおけるシェアは3.7%で、想定売上高は2兆円を超えています。
5位 ホームデポ(The Home Depot)
- EC売上シェア:1.7%
- 想定EC売上高:1兆964億円
続いて5位にランクインしているのが、アメリカのジョージア州に本社を置く、住宅や建設資材の小売チェーンであるザ・ホーム・デポです。
世界中にチェーン展開しているホームセンターで、EC売上のシェアも1.7%を占めています。
6位 ウェイフェアー(Wayfair)
- EC売上シェア:1.5%
- 想定EC売上高:9674億円
6位にランクインしているのが、家具や家庭用品を販売しているEC企業であるウェイフェアーです。
11,000を超える世界中のサプライヤー(仕入先)から1,400万点を超える商品を販売しています。
7位 ベストバイ(Best Buy)
- EC売上シェア:1.3%
- 想定EC売上高:8384億円
7位にランクインしているのが、1966年に創立されたアメリカの家電量販店であるベストバイです。
EC売上シェアは1.3%で、想定EC売上高は8384億円です。
8位 ターゲット(Target)
- EC売上シェア:1.2%
- 想定EC売上高:7739億円
8位にランクインしているのが、アメリカのディスカウントストアであるターゲットです。
同社はオムニチャネルも推進していて、アメリカのオムニチャネルといえばターゲットの事例もよく出てくる企業です。
関連記事:BOPIS、BORISとは?EC×店舗受取サービスを実施しよう
9位 コストコ(Costco)
- EC売上シェア:1.2%
- 想定EC売上高:7739億円
9位にランクインしているのが、日本でも人気のコストコです。
昨年日本でもコストコのECサイトがオープンしているので、今後EC売上は高まっていくと思われます。
詳しくは「コストコのネット通販(ECサイト)開始は2019年12月10日!」でもご紹介しています。
10位 メイシーズ(Macy’s)
- EC売上シェア:1.2%
- 想定EC売上高:7739億円
10位にランクインしているのが、アメリカの百貨店であるメイシーズです。
メイシーズはオムニチャネルを初めて行った企業として有名で、近年はマーケティング部門をトップに置き、ECをはじめデジタルへの投資を積極的に行っている企業です。
関連記事:ユニファイドコマースとは?未来のオムニチャネル戦略を理解しよう
アメリカの小売ECで伸びている商品カテゴリーは食品
アメリカの小売ECで伸びている商品カテゴリーは、食品・飲料が23.1%増加しており、健康やパーソナルケア、美容系で18.6%伸びています。
関連記事:海外の食品EC市場や国別ランキング、アメリカ食品業界の脅威とは!?
ちなみにこれからアメリカで伸びていくと予測されている商品カテゴリーは、
- コンピューター・家電:1,903億ドル
- アパレル・アクセサリー:1,812億ドル
- 家具・雑貨:920億ドル
- その他:886億ドル
- 車・カー用品:816億ドル
- 健康、パーソナルケア、美容品:326億ドル
- 本、音楽関連:607億ドル
- おもちゃ・趣味:570億ドル
- 食品・飲料:326億ドル
- オフィス・事務用品:244億ドル
と予測されています。
詳しくは「海外EC市場&国別売上ランキングと、3年後伸びる商品ジャンルTOP10」でご紹介しています。
世界の小売EC市場はアマゾンの一人勝ち状態
ここまでご覧いただきありがとうございます。
日本国内でも小売業のEC市場は拡大していますが、デジタル先進国であるアメリカでも同じことが起こっています。
昨年のアメリカでの小売EC市場規模は、5868億2,000万ドル(64兆6050億6767万円)を超え、10年連続で2ケタ成長をしており、その中でも大きなシェアを占めているのがアマゾン
です。
世界の小売ECにおいてはアマゾンの一人勝ち状態で、今後もアマゾンはシェアを拡大していきます。自社ECにおいては、商材に特化していかないと生き残るのは難しい時代になってきていますね。
ここまでご覧いただきありがとうございます。
国内のEC売上ランキングもご紹介しているので「【最新】大手ECサイト・ネット通販売上高ランキングTOP100を発表!」もご覧ください。