経済産業省が発表したデータによると、食品のEC市場規模は1兆5,579億円となり、BtoCのEC市場は年々拡大しています。
昔から食品の通販といえば生協でしたが、今は便利な食品のECサイトが数多く存在しますよね。この記事では、最新の食品EC通販の市場規模、国内事業者のEC化率、世界主要国のEC化率、国内注目の食品ECサイトってどこなの?というような疑問に答えます。
ちなみに売上高のランキングは食品EC・通販、最新売上ランキングTOP50を発表!で発表しています。
関連記事:【最新】飲食業界・外食チェーン企業 売上ランキングTOP50
食品ECの市場規模は2兆5,199億円
出典:経済産業省 (電子商取引に関する市場調査)
経済産業省が発表したデータによると、食品ECにおける市場規模は2兆5,199億円となっており、食品のEC市場は、物販系ECにおいて最も大きな市場規模になっています。
ちなみに国内小売(BtoC)の全体のEC市場規模20兆6,950億円となり、右肩上がりで拡大しています。
詳しくは「EC業界の市場動向から見て、今後〜未来のeコマース業界は明るい!」で解説しています。
食品業界・市場のEC化率は2.89%
経済産業省の発表によると、国内物販系の分野で1番大きな市場は「食品、飲料、酒類」で、商取引の規模は64兆円でした。その中でもEC市場規模が2兆5,199億円なので、EC化率は2.89%となります。※上記の図参照
食品業界でECがなかなか進まない理由は、身近な場所にスーパーやコンビニがあるので、わざわざECで買う必要がない。ということです。
食品のEC化が進まない理由
結論から言うと、「食品は自分の目で見て選びたい」という消費者の需要があります。
ECサイトで買い物をするにあたり生鮮食品などは、賞味期限や産地などは確認できますが、鮮度は見てみないとわかりません。なので自分の目で見て安心して買える、スーパーやコンビニで買物をしたいという気持ちがあります。
②生活家電は32.28%、⑧事務用品は40.79%という高いEC化率ですし、そのほか③書籍、⑤雑貨・インテリアもEC化率は20%を超えています。
EC化率の高い「型番商品」は実店舗でもECサイトでも、基本的にはどこで買っても変わりません。なのでECサイトとの相性もよく、EC化率は右肩あがりで伸びており今後もEC化の拡大が見込めます。
世界主要国の食品業界のEC化率
アクセンチュアが発表した調査報告書によると、世界主要国の食品業界のEC化率は以下のようになっています。
中国:2.3%
アメリカ:1.1%
フランス:3.8%
ドイツ:0.5%
イギリス:5.5%出典:©Accenture 「平成29年度輸出戦略実行事業」食品に関する電子商取引(EC)の各国調査報告書
EC先進国のアメリカでもEC化率は1.1%、人口が多い中国でもEC化率は2.3%と日本よりも下回っており、世界でも同じで、「食品は自分の目で見て選びたい」というニーズがあるのだと思います。
国内人気・おすすめ食品ECサイト
他の業界の中ではEC化率が少ない食品ECですが、国内の人気・注目のECサイトを紹介します。
楽天西友ネットスーパー
2018年10月に楽天と西友が合同で運営をする「楽天西友ネットスーパー」がオープンしました。西友の実店舗を拠点として使えるので、生鮮食品の配送が可能です。
さらに私としても嬉しい「楽天カード」のポイントもたくさん貯まる使えるので、楽天ユーザーは特に使いやすくなっています。
オイシックス・ラ・大地
2018年に「大地を守る会」と「らでぃっしゅぼーや」と統合して、「オイシックス・ラ・大地株式会社」となり、デジタルマーケティングでも先進的なことを行っておりEC業界でも何かと話題です。
オイシックスの特徴は野菜を中心とした食品をメインにECサイトで購入できるというところと、ミールキット(料理を作るのに必要な材料一式)が人気で、売上を伸ばしている会社です。
amazonフレッシュ
上記のEC売上ランキングでも1位を獲得しているアマゾンが2017年の4月からサービスを開始している、生鮮食品も含んだ食品を17万点以上取り揃えた、巨大な食品のECサイトです。
このamazonフレッシュは、全国に物流拠点を構えているため、食品の鮮度、賞味期限の保証のサービスがあり消費者の安心感を高めています。
セブンミール(セブンイレブンジャパン)
コンビニのセブンイレブンが提供している、お弁当や食材を配達するECサイトです。
簡単に言うと、セブンイレブンで販売している商品を自宅まで配達してくれるサービスです。3,000円以上の購入で送料が無料になり、それでもって店頭と同じ価格で購入することができます。
食品EC・ネット通販まとめ
ここまでご覧いただきありがとうございます。
国内の有名事業者が一斉に食品ECを行い始めたここ数年ですが、まだまだ国内のEC化率は2.4%と少ないシェアですがこれからアマゾンや楽天を中心とした小売事業者だけでなく、食費メーカーもさらに力を入れていくと思われます。
現状食品のEC化率は少ないですが、これから物流の進化とともにもっと広がっていくと思いますし、ぜひ食品を扱っているEC事業者の方は、消費者目線で物事を考えサービスを充実させ、国内の食品のEC化を推進してください。
ちなみに食品EC・通販の売上高ランキングはこちらで公開しています。