世界一のASP「Shopify」でECサイト構築、正直どうなの?

昨年より本格的に国内への導入を推進してきたShopify(ショッピファイ)はご存知ですか?

2007年からECサイト構築のサービスをスタートしており、海外のECサイト構築ASPカートシステムでは、世界一の導入数を誇り、流通額もNo.1で、簡単に高機能なECサイトを構築することができます。

今までASPカートシステムは国内のものばかりご紹介してきましたが、今回は世界一の導入数を誇るカナダのECサイト構築ASPであるShopify(ショッピファイ)とは?から国内ASPカートと比べてどうなのか?という比較を含めてご紹介します。

練馬聡一
練馬聡一
9/25 Shopifyさんより記事の修正願いをいただいたので、加筆・修正しました。

Shopify(ショッピファイ)とは

Shopify(ショッピファイ)とは、カナダ発のECサイト構築のASPカートシステムです。

ちなみにASPカートに関しては「ASPカートシステムでECサイト構築、7つのメリットをご紹介」で解説しています。

国内のASPカートシステムといえば、国内でも有名なサービスがあります。

GMOグループが提供しているMakeShopカラーミーショップ、老舗のショップサーブ、ファッションに強いFutureShop2などをご紹介していきましたが、Shopify(ショッピファイ)は世界175カ国で利用されており、なんとECサイトの数は80万件以上となります。

Shopifyを導入しているグローバル企業は、バドワイザーやネスレ、P&G、レッドブルなどの有名企業に導入されています。

練馬聡一
練馬聡一
国内ASPでも導入者数が多いカラーミーショップが45,000サイト、MakeShopが約22,000サイト、ショップサーブが11,590サイトFutureShop2が約2,300サイトというところですね。

アクティブユーザー数は100万以上で、流通総額は1000億ドル以上、つまり日本円で11兆円となり、世界でも一番大きなECサイト構築ASPカートのサービスということになります。

練馬聡一
練馬聡一
国内だとMakeShopが流通額が一番多く、年間1,480億円という流通金額、続いてショップサーブが850億円、FutureShop2が826億円という流通額になりますね!

ちなみにアマゾンジャパンの2017年の売上高は前年比14.4%の1兆3,335億円、楽天の2017年のEC流通総額は前年比13.6%の3兆3,912億円となっており、世界中にサービス展開しているとはいえ、国内の大手EC事業者と比べても非常に大きな流通金額ということがわかります。

ちなみに最新の国内のEC売上ランキングは「大手ECサイト・ネット通販売上高ランキングTOP100を発表!」で紹介しています。

ちなみにShopify Japan株式会社が千代田区に会社を構えており、2017年から本格的に国内のEC事業を支援するために本格始動しております。

ということで自社ECサイトをASPで構築したいというみなさま向けに、私の観点からShopify(ショッピファイ)でECサイト構築を行なうメリットとデメリット、国内ASPカートとの比較し正直どうなの?ということをお伝えしたいと思います。

Shopify(ショッピファイ)のメリット

国内の有名ASPカートとの比較をもとに、メリットをご紹介します。

デザインテーマ(テンプレート)が豊富でカッコいい

世界一のASP「Shopify」でECサイト構築、正直どうなの?

世界一のASP「Shopify」でECサイト構築、正直どうなの?

出典:https://themes.shopify.com/

ECサイトのフロントデザインを入れていくテーマ(テンプレート)がかなり豊富にあります。

国内の有名なASPカートの標準テンプレートは正直言ってあまりカッコいいものが無いです。ですがShopify(ショッピファイ)は沢山の無料〜有料のテーマを選んでいき、HTMLなどの知識がなくても簡単にオシャレでカッコいいフロントデザインにすることができます。当然スマートフォン対応も可能です。

有料といっても数千円〜数万円で購入することができるので、これから売上をあげていくECサイトとしては十分安い金額でしょう。ちなみにHTMLやCSSも直接編集ができるので、得意な人は少しフロントをカスタマイズしても良いかもしれません。

練馬聡一
練馬聡一
国内のASPカートだと「ザ・ECサイト」という感じで、結構昔ながらのデザインになってしまうことが多いのですが、その心配はなさそう。無料でも十分なデザインが揃っていますね!

コンテンツマーケティングが可能

ECサイトの基本的な集客として、自然検索からの流入は非常に重要ですよね。特に近年ECサイトの商品ページは非常にSEO的に上位表示されづらいので、関連する記事コンテンツを制作し、ECサイトに自然検索から流入をさせるコンテンツSEOつまりコンテンツマーケティング が重要とされています。

当然SEOを狙っていくのであれば良質で親和性の高い記事コンテンツを作成する必要があるのですが、ブログのように記事を作成したりする機能というのも標準で備えています。

練馬聡一
練馬聡一
意外とこのブログ機能が無いASPのシステムもあるんですよね・・・。

ちなみにもちろんSEO対策としてもメタタグを埋めることはできるようになっています。

機能拡張はアプリを無料〜有料のプラグインとして追加可能

世界一のASP「Shopify」でECサイト構築、正直どうなの?

国内のASPカートは機能の拡張というよりは、ベンダー側に料金を払ってオプションとして機能を追加していく形になりますが、Wordpressのように様々なアプリを無料〜有料のプラグイン形式で追加していくような形になります。

  • Product Sourcing:外部ツールとの連携
  • Marketing:メールや検索、SNS系のマーケティング系
  • Sales:レビューなどの販売促進
  • Social Media:ソーシャルメディア連携
  • Shipping:出荷・配送関連
  • Inventory:在庫管理など
  • Accounting:会計システム連携
  • Customer Service:問い合わせ、チャット機能
  • Reporting:分析系の機能
  • Tools:翻訳やRSSなど
  • Sales Channels:キャンペーンやレコメンドなど販促機能

プラグインのページのカテゴリーはこのようになっています。

アプリのページに入ると1,000以上のプラグインが無料のものから有料なものまで用意されており、自分にあった機能のみを選ぶことが出来ます。

練馬聡一
練馬聡一
こんなに機能があってすごい!ですがプラグインの動作不良とかありそうだな〜

決済手数料が0%

2018年春からShopify(ショッピファイ)独自のクレジットカード決済システムである、「Shopify Payment」が国内でも利用が可能となりました。

といってもこの「Shopify Payment」の従量手数料が0%ということですので、通常のクレジットカード決済手数料(3.4%)は発生します。こちらはGoogle・ApplePayの機能も備えているのが、クレジットカードとその他国内は網羅していますね。

⇒ECサイトに導入必須な決済方法を解説(BtoC)

  • 2Checkout
  • Alipay Global
  • Amazon Pay
  • BitPay
  • Coinbase Commerce
  • CyberSource
  • GoCoin
  • KOMOJU・コンビニ決済
  • PayPal Express Checkout
  • PUT IT ON LAY-BUY
  • Shopify Payments

その他国内で連携している決済サービスはこちらです。

練馬聡一
練馬聡一
上記リンクに書いたように、国内ではクレジットカードと代引き、コンビニ払い+アマペイが導入できれば、ほぼお客様のニーズは網羅できるかと。

費用が国内ASPカートに比べ若干安い

Shopify(ショッピファイ)の月額の費用は以下のようになっています。

Basic Shopify(梅プラン)

月額費用:29$
クレジットカード手数料:3.4%
海外カード/AMEX:3.9%

Shopify(竹プラン)

月額費用:79$
クレジットカード手数料:3.3%
海外カード/AMEX:3.85%

Advanced Shopify(松プラン)

月額費用:299$
クレジットカード手数料:3.25%
海外カード/AMEX:3.8%

練馬聡一
練馬聡一
国内ASPカートと比べると少し安いですが、圧倒的に安いというわけではありませんね。

ですが注目なのは、商品数や画像ファイルなどの容量が全てのプランで無制限ということが大きなメリットだと思います。国内ASPカートはプランによってこの容量が決まっているケースが多いので、これはShopifyにメリットがあるかと思います。

Shopify(ショッピファイ)のデメリット

Shopifi(ショッピファイ)のデメリットは2つあると思いました。私の所感ではありますが、国内でEC事業を展開をするということを視点にお伝えしたいと思います。

国内外部システムとの連携が出来ない

これは国内のASPカートでも同じことなのですが、ECサイトのフロント部分はデザイン・機能共に充実しています。ですが国内である程度のEC規模になってくると手動の運用が回らなくなり、国内の外部システムとの自動連携をしたい。という要望が発生します。

なので国内企業で中規模のECサイトを運営するということに関しては、バックエンド業務の業務負荷を考えると、あまり向いていないのではないかと思われます。

練馬聡一
練馬聡一
ちなみにECサイトの中規模というのは、国内EC年商が1億円〜50億円のことを指します。

日本人が大好きなポイントシステムがない

国内のASPカートには必ずといっていいほど標準機能としてありますが 、ポイントシステム機能がありません。プラグインを導入しても機能的には無いようです。

今後プラグインとして実装される可能性はありますが、標準機能としてないのは顧客満足度的にどうなのかな?と思ったりします。

練馬聡一
練馬聡一
海外発のサービスだからしょうがない感じもしますけどね。

このようなカスタマイズを絶対にしたい!ということであれば、費用は高くなりますが、ECパッケージも検討してみてくださいね!

⇒ECパッケージシステムでECサイト構築、7つのメリットをご紹介

練馬聡一
練馬聡一
9/25 訂正!ポイントシステムは外部アプリ「Smile: Rewards & Loyalty」をインストールしたり、API連携で外部ポイントシステムとも連携可能とのことです。Shopifyさんすみません!

関連記事:Shopifyとecforce比較、ECサイト構築はどっちがいいの?【本気で解説】

本題のまとめ「ショッピファイ正直どうなの?」

結論 国内企業がEC事業拡大を目指すなら向いていない、個人や小規模ならアリ

と私の視点からは思ったことです。

ECサイトのフロント機能やデザインテーマ(テンプレート)の充実ということを考えると、断然国内ASPカートよりも上回っていると思います。ECサイトを個人や小規模で行うのであれば十分だと思っています。

ですが国内の企業がShopify(ショッピファイ)を導入してECサイト事業を運営・拡大を行なっていくとなると、向いていない点があると感じました。

国内企業は基幹システム、販売管理システムなども国内のシステムを利用している場合が多いですし、決済も国内の決済代行会社と連携した方が国民性にあった決済方法を導入することが出来ますし、当然国内企業が運営しているのでカスタマー対応も充実しています。

なのでそれなりの企業がECサイトを構築するということであれば、費用感にもよりますが、少ない費用で充実したECサイトなら実績のある国内ASPカート、中規模以上のECサイトならクラウドECやECパッケージシステムが向いていることは間違いありません。

ただShopyfi(ショッピファイ)もこれから国内展開を見据えて日本国民に合わせた機能を拡充してくるはずなので、現段階では国内ベンダーに軍配があがりますが、今後も注目していきたいと思います。

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これからASPカートでEC構築を考えている方は、国内ASPカートの記事もあるので見てみてくださいね。

⇒ASPカートシステムでECサイト構築、7つのメリットをご紹介