ECサイト構築の際に、世界で最も利用されている「Shopify」と、近年CMでもおなじみ「ecforce」はどちらを選べば成功するのでしょうか?
ECサイトを新規で構築する場合や、既存のECサイトリニューアルにおいて、この選択を間違えるとEC事業自体が失敗してしまいます。
この記事では元ECプラットフォーム事業者の立場から、「Shopify」と「ecforce」どちらを選ぶべきなのか?本気で解説します。
ECプラットフォーム選定で事業が失敗する
この記事を見ていただいているということは、
- 新規でECサイトを構築
- 既存のECサイトをリニューアル
どちらかを検討していて、最終的にECプラットフォームを「Shopify」と「ecforce」どちらがいいんだろう・・。と悩まれている方がたどり着いていると思います。
ECがビジネスの中心と考えている企業として、このECプラットフォームの選定を間違えると、あとで取り返しのつかないことになるので、慎重に選ぶことが大事です。
とは言っていますが「Shopify」と「ecforce」どちらがいいのか?
という考え自体が間違っていて、移動手段に例えると、車を買うか?バイクを買うか?くらい違います。
以下の記事をぜひ参考にしていただき、どちらかのECプラットフォームにご決定いただきたいと思います。
ECビジネスモデルが違うので比較にならない
「Shopify」と「ecforce」のどちらを選定すべきか?
という考え方は、ECプラットフォームで展開できるECサイトの特性が全く違うため、比較対象にはなりません。
とはいえそれを言うと本末転倒になってしまうので「ビジネスモデル」と「ECサイト構築の目的」によって、選定をするようにしてください。
結論をいうと、
① ECサイトのビジネスモデルが・・・
- 総合通販なら「Shopify」
- 単品通販なら「ecforce」
② ECサイト構築の目的が・・・
- リニューアルなら「Shopify」
- 新規ECサイト構築なら「ecforce」
上記の2つの方向性を考慮し、どちらのECプラットフォームを使うか検討してください。
それでは詳しく説明します。
総合通販ならShopify、単品通販ならecforce
ECサイトは大きく分けると、2つの業態に分類されます。
- 総合通販型
- 単品・リピート通販型
カテゴリーやジャンル分けできるような複数の商品を扱う「総合通販型」のECサイトと、商品ラインナップは1~10商品ほどで、何度もリピート購入をしていただくことで継続的な売上をあげる「単品・リピート通販型」の業態にわかれます。
関連記事:単品通販とは?総合通販との違いや売上ランキング、構築方法もご紹介
基本的には、総合通販なら「Shopify」、単品・リピート通販なら「ecforce」を選ぶようにしてください。
総合通販×Shopifyの特徴
Shopifyは世界中の技術者が作った「Shopifyアプリ」を利用して、ECサイトのフロントエンド機能や、物流システムやPOS連携などのバックエンド機能をカスタマイズすることができます。
さらにShopifyパートナーといわれる制作会社に依頼をし、カスタマイズを加えることで、国内の商品レコメンドエンジンやサイト内検索エンジンを組み込んだりすることも可能です。
パートナーに依頼をすればカスタマイズが可能になる、SaaS型ECプラットフォームというのがShopifyの強みで、基本的にはどんなECサイトでも構築することができます。
単品・リピート通販×ecforceの特徴
上記のShopifyの特徴を見ると、Shopifyでいいじゃないかと思う方もいらっしゃると思います。
ただShopifyのデメリットとしては、日本人向けの単品・リピート通販に必要な機能・決済に対応が追いついていないというところが難点です。
DtoCでもファッション・アパレルなどの総合通販であれば「Shopify」一択ではありますが、近年DtoCブランドによる「コスメ」「健康食品」においては、定期購入やサブスクリプションの機能が非常に重要です。
日本人に好まれる定期購入やサブスクリプションの機能は複雑化しており、これを「Shopify」で構築するのは難易度が高いです。
「ecforce」はカスタマイズ性は高くないですが、日本人の商習慣に合った、定期やサブスクリプション機能を備えているので、単品・リピート通販の企業は「ecforce」を選ぶべきです。
関連記事:単品通販とは?総合通販との違いや売上ランキング、構築方法もご紹介
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リニューアルならShopify、新規ECサイト構築ならecforce
総合通販ならShopify、単品・リピート通販ならecforceだとお伝えしましたが、続いてECサイトのリニューアルなら「Shopify」を、これから新規EC事業を行う場合は、「ecforce」を選びましょう。
まずリニューアルで「Shopify」を選ぶ企業が多いのが、
- 国内ASPカートを使っているが、もう少し機能拡張したい
- ECパッケージを利用しているが、コストを抑えたい
このどちらかで「Shopify」にリプレイスをするEC事業者が大半です。
上記の①~②の事例を詳しく解説します。
① 国内ASPカートを使っているが、もう少し機能拡張したい
国内の有名ASPカートは4つあります。
- MakeShop(GMOメイクショップ株式会社)
- カラーミーショップ(GMOペパボ株式会社)
- ショップサーブ(株式会社Eストアー)
- FutureShop2(株式会社フューチャーショップ)
詳しくは「ASPカートシステムでECサイト構築、7つのメリットをご紹介」でも紹介していますが、上記のカートシステムは、高性能ですがカスタマイズができません。
従来のASPカート卒業組は、「ECパッケージでECサイト構築、7つのメリットをご紹介」で紹介しているような、ecbeingやebisumartなどのECパッケージという選択肢しかなかったのですが、初期費用は1,000万円~、月額費用は30万円~という費用になるためかなり高額になります。
そこで費用も安く、アプリを活用してカスタマイズが可能な「Shopify」にリニューアルをする企業が増えているわけです。
② ECパッケージを利用しているが、コストを抑えたい
その逆もしかり、高額なECパッケージで構築しているが、今ではSaaS系のサードパーティツールも普及し、そこまでシステム側のカスタマイズが必要なくなってきています。
となると月額のカスタマイズや保守費用が高額なECパッケージから、Shopifyアプリや安価なSaaSツールを活用した、比較的安価に運用できる「Shopify」にリニューアルする企業が増えてきています。
- ベーシック 約2,900円/月
- スタンダード 約7,900円/月
- プレミアム 約29,900円/月
という比較的安価なプランに加え、大規模カスタマイズが可能な、
- Shopifyプラス 約200,000円~/月
というプランが登場しています。
まだShopifyプラスは国内でも構築実績が多くはないですが、どんどん有名企業が「Shopifyプラス」でECサイトを構築しています。
なかにはECパッケージやスクラッチで構築していた大規模ECサイトも「Shopifyプラス」でリニューアルをしており、大規模ECサイトやオムニチャネル要件にも対応しています。
新規ECサイト構築ならecforce
もし事業として新規でECサイトを立ち上げる場合は、「ecforce」がオススメです。
既存のECサイトをリニューアルする場合は、すでに導入しているECプラットフォームの機能や費用などに課題があるからこそリニューアルをします。
なので、カスタマイズをすることが前提になっていると思います。
新規ECサイトを構築する場合は、EC事業がはじめてのため、実施したい施策やキャンペーン、UI・UXが決まっていても、「機能要件」が決まっていないことが多いです。
そこで、新規ECサイト構築では、まずは標準機能が充実したECプラットフォームを選ぶことが重要です。
ECサイトには様々な機能がありますが、ECシステムの基本機能は、大まかに分けると5つに分けられます。
- 商品系機能
- 注文系機能
- 会員(顧客データ)系機能
- デザイン系機能
- 販促・分析機能
この5つの機能に分類され、この機能が連携することによって、ECサイトとして機能します。
詳しくは「ECサイトの機能一覧!必ず理解すべき5つの基本機能とは?」で記事にしていますが、ecforceはこちらの機能が充実しており、単品・リピート通販に特化した機能も備えているので安心です。
EC事業で売上が伸びてくると必ずバックエンド業務で課題がでます。
そこでカスタマイズができる場合はカスタマイズをし、もしカスタマイズが必要な場合は、リニューアルのタイミングかもしれません。
関連記事:ECサイトのバックエンド業務を効率化し、売上アップを狙おう
ただ、売れる前からそんな心配をする必要はございませんので、新規ECサイト構築の場合は、「ecforce」を選ぶと良いです。
単品・リピート通販×リニューアルの場合はどうすればいいの?
上記で説明した場合、単品・リピート通販でリニューアルが該当しません・・・。
単品通販用のASPカートを利用していて、売上も好調になってくると
- 定期購入に特別な仕様にしたい
- バックエンド業務を効率化したい
- コールセンター機能を追加したい・・など
どうしても「Shopify」ではカスタマイズが難しい、「ecforce」では機能が足りないなど、両者では対応が難しくなってきます。
その場合はカスタマイズ前提で、ある程度の投資を覚悟し「ECパッケージ」で構築をしましょう。
総合通販orリニューアルなら「Shopify」単品通販or新規EC構築なら「ecforce」
ここまでご覧いただきありがとうございます。
世界で最も利用されている「Shopify」と、近年国内で勢いのある「ecforce」は、どちらを選べば成功するのでしょうか?
ECサイトを新規で構築する場合や、既存のECサイトリニューアルにおいて、この選択を間違えるとEC事業自体が失敗してしまいます。
元ECプラットフォーム出身の私としても、EC事業を伸ばしていただきたいと思っていますので、この記事が参考になれば嬉しいです。
ちなみにShopifyは14日間の無料トライアルも活用できますので、まずはトライアルに申し込んでみてください。