中学生でもできる「競合比較」から調査・分析方法をご紹介

マーケティングにおいてもっとも簡単に課題抽出・解決に手っ取り早いのが「競合他社を比較・分析すること」です。

競合他社との「差別化」を図っていけば、自分たちの優位性を高めることができ、売上向上につなげられるチャンスが生まれます。

簡単に言ってはいますが、どの情報を比較し、どう分析すればいいのか?正直プロでも難しい問題です。

分析は複雑にすることもできるのですが、複雑に分析したところで、それを打開する施策が可能なのか?これもまた課題です。

そんなときは分析指標をなるべくシンプルにすることが重要です。

この記事では、競合他社に負けないために比較・分析を行うマーケティング担当者向けに、競合調査や競合比較のポイントを解説します。

練馬 聡一
競合と比較することがもっとも簡単で、施策が打ちやすいですよ!

競合調査・比較・分析の重要性

なぜ「競合調査・比較・分析」が必要なのか?を説明します。

みなさんの会社や事業の売上アップのために何を行えばいいのか?これってとても難しいですよね。

まずは認知拡大のために広告をやったほうがいいのか?営業マンを沢山雇えばいいのか?とてもすばらしい画期的な商品・サービス開発をすればいいのか?とてつもないクリエイターを雇えばいいのか・・・。

というのも「何をすればいいのか?」という指針をだしてくれるのが、競合を調査し、比較し、分析をすることです。

マーケティングの4Pいわれる言葉がありますが、基本的にビジネスというのはこの4Pで成り立っています。

マーケティングの4Pとは?

  1. Products(製品)
  2. Price(価格)
  3. Place(流通)
  4. Promotion(プロモーション)

この4Pを高めていくことがビジネスを加速させる方法なのですが、自分の会社の何が良くて何が悪いのか?ということがわからないわけです。

これを明確に「何をすればいいのか?」という指針を出してくれるのが競合調査・比較・分析を行う理由です。

では具体的に競合調査・比較・分析の方法をお伝えします。

競合他社を3社ピックアップする

まずは対象となる競合他社を3社ピックアップしましょう。

ピックアップの前提として、

  • 同じ商圏である
  • 同じ業態である
  • 類似商品やサービスを展開している

よくコンペや相見積りをとられる企業で良いので、上記を前提に3社ピックアップをします。

マーケティングの4Pの項目で調査・比較を行う

まず3社ピックアップをしたら、次に比較する項目を選びます。

大きなカテゴリーとして【マーケティングの4P】を対象にします。4Pというのは先ほどの説明でもあるProducts(製品)Price(価格)Place(流通)Promotion(プロモーション)についてです。

例えばラーメン屋さんを経営しているとすると……、以下の

ラーメン屋さんの競合調査・比較項目の例

Products(製品)

  • 全体のメニュー数
  • ラーメンのメニュー数
  • 人気のラーメン
  • 持ち帰りの商品

Price(価格)

  • ラーメンの価格
  • 塩ラーメンの価格
  • 餃子の価格
  • ビールの価格

Place(流通)

  • 営業時間
  • 店舗の広さ座席数
  • スタッフ数
  • 立地や駐車場の有無

Promotion(プロモーション)

  • Webサイトの有無
  • 広告掲載媒体(食べログなど)
  • 宣伝しているエリア
  • 看板の有無  など

上記では4つしか項目を出していませんが、多ければ多い方が課題が可視化されます。業種業態によっても比較項目は変わりますが、基本カテゴリとしてはマーケティングの4Pをメインとして考えていきましょう。

エクセルで比較表をつくる

エクセルやスプレッドシートで、以下の項目を入力して比較表をつくっていきましょう。

練馬ラーメン 豊玉ラーメン 豊中ラーメン 豊北ラーメン
Products(製品)
全体のメニュー数 10 19 25 3
ラーメンのメニュー数 3 8 9 1
人気のラーメン とんこつ しょうゆ しょうゆ とんこつ
ラーメンの品質 3 3 1 5
Price(価格)
ラーメンの価格 850 780 650 1000
ビールの価格 500 480 480 なし
餃子の価格 480 480 250 なし
ごはんの価格 100 150 100 無料
Place(流通)
営業時間 11:00~23:00 17:00~23:00 17:00~23:00 17:00~3:00
店舗の広さ・座席数 20 20 35 10
駐車場の台数 3 3 10 なし
駅からの距離 1km 800m 3km 1km
Promotion(プロモーション)
Webサイト あり あり あり なし
広告掲載の媒体 なし 食べログ 食べログ 食べログ
屋外広告 なし 駅内広告 交通広告 なし
ポイント・クーポン 100円引き なし 大盛無料 ポイントカード

まずはこのようにエクセルなどで4Pを中心とした項目を洗いだし、比較対象項目の一覧をつくります。

そうすると自分ところと競合他社と比べることができ、良いところと悪いところが具体的にわかるようになります。

例えば上記のラーメン屋さんの比較表でいくと、店の広さなどは変えられらないものの、メニュー数を増やしたり、価格の見直し、プロモーションで他媒体にも出稿してみよう、などマーケティングの4Pにおいて改善ポイントが明確になります。

競合分析・比較すると改善できるポイントが明確になる

改善できるポイントが明確になる。これが「競合調査・比較・分析」の良いところです。

普通に自分のところの商品・サービスを良くしたい!や売上を上げたい!と思うのは当たり前ですが「何をすればいいのか?」ということは具体的にわからないものです。

普通に「どうしようか〜」と考えていてもわからないものですが、このような簡単な比較表を作ることにより改善するポイントが明確になります。

ぜひ「競合調査・比較・分析」を行って、売上アップに努めてください。

マーケティングの4Pも重要ですが、現代版のマーケティング4Cという考え方もありますので、「マーケティングの4Cとは?現代マーケティングの考え方を理解しよう」もぜひご覧ください。