近年マーケティングでよく言われているのが、「パーソナライズ」や「パーソナライゼーション」という言葉です。
昔は顧客全体に対してサービスや商品、コンテンツを提供していましたが、今はデータマネジメントのテクノロジーが発展したことにより、1人1人に最適な商品やサービス、つまりパーソナライズなマーケティングが可能になっています。
Adobeの2019年のマーケティングトレンドでも、その「パーソナライズドマーケティング」が挙げられています。
この記事では、実は知らず知らずのうちに受けているパーソナライゼーション、パーソナライズマーケティングについて4つの事例をもとに解説します。
パーソナライゼーションとは
パーソナライゼーション(Personalization)とは、パーソナライズ(Personalize)という言葉の名詞形で、全体ではなく1人1人に対応するという意味です。
昔は全体最適化された情報を発信し、興味がある顧客を掘り起こすようなマーケティングが主流でしたが、今はデータマネジメントのテクノロジーが発展したことにより、1人1人に最適な商品やサービス、つまりパーソナライズなマーケティングを行うことが可能になっています。
1人1人に最適な商品やサービス、コンテンツを提供
これからのマーケティング担当者は、パーソナライゼーションの考え方は必須です。
顧客は情報が多すぎるというなかで、全体最適化された情報よりも、自分の興味・関心にあった情報を提供されないと、顧客は行動を起こしません。なので興味・関心にあった情報を最適なタイミングで発信することが重要というわけです。
それは「時間」「場所」「方法」「経験」などのデータを参考に、1人1人の顧客に最適なコンテンツやサービスを提供が可能になり、ブランドに興味を持ってもらったり商品購入を促したりしていきます。
そんなマーケティング方法を、パーソナライズドマーケティングといいます。
データマネジメントのテクノロジーの発展により実現
このようなパーソナライズマーケティングが実現できるようになったのは、データマネジメントの発展のおかげです。
たとえば「DMPとは?IT初心者でもわかるように説明します」で紹介しているようなDMP(データマネジメントプラットフォーム)をはじめ、データマネジメント技術の発展により、1人1人の様々なデータをインターネットを通じて取得できるようになっているからです。
WebサイトやECサイトでは、インターネットに通じている分データを取りやすいのですが、実店舗のデータも取得できるようになっています。
たとえばオムニチャネルといわれるような、実店舗とECサイトの顧客データを統合させつつ、行動データや購買データを取得し、AIを活用することで、実店舗でもECサイトでもパーソナライズドマーケティングを行うことができるようになっています。
ちなみにオムニチャネルに関しては「オムニチャネル戦略とは?店舗×ECサイト連携でサービスを最大化!」で解説しています。
実はすでにみなさんもパーソナライズドマーケティングの恩恵を受けています。それでは具体的にご紹介します。
パーソナライズドマーケティングの事例
それではパーソナライズドマーケティングの事例を紹介します。
- 検索エンジンレコメンド
- 商品・コンテンツレコメンド
- 行動解析によるレコメンド
- カスタマイゼーション
これはデータマネジメントの技術を活用しつつ、さらに人工知能(AI)を活用したりすることで、1人1人のパーソナライズドマーケティングを行っています。
関連記事:ECサイトで「AIを活用」すると可能になる8つのこと【事例】
検索エンジン
Google検索をはじめ、サイト内検索エンジンも「パーソナライズド検索」が行われています。
ログイン情報した際の個人情報、たとえば性別や年齢などでも最適な情報が提供されたり、検索条件に対してのパーソナライズな情報が提供されています。
さらに過去に商品を購入したデータをもとに、メッセージを送信したり、プッシュ通知が可能になっています。
商品・コンテンツレコメンド
ECサイトでは特に、訪問者の情報による「パーソナライズドレコメンド」が実施されています。
パーソナライズドレコメンドとは、ECサイト上で興味・関心のある商品をおすすめするような施策です。すでにECサイトの訪問者別に情報が取得されており、
- 性別
- 年齢
- 住んでいる地域
- 会員ランク
このような情報をもとに、興味・関心がありそうかつ、購入されやすい商品をECサイト内でおすすめすることができます。
「大手ECサイト・ネット通販売上高ランキングTOP100を発表!」で紹介しているECサイトでもほぼ実施されています。
⇒レコメンドエンジンとは?ツールができること、選定ポイントを紹介
行動解析によるレコメンド
顧客行動解析による「パーソナライズドレコメンド」が行われています。
上記で説明したレコメンドエンジンと近いものもありますが、顧客属性の解析だけでなく、行動履歴・行動データも加味して解析します。
データが少ない場合は、似たような顧客の行動データや行動履歴により「この人はこれが好きだろう!」とペルソナを仮定してレコメンドを行うことができるようになっています。
ECサイトの商品レコメンドだけでなく、メディアサイトなどでも興味・関心があるコンテンツのレコメンドも行われています。
カスタマイゼーション
少し毛色が違いますが、1人1人に対してカスタマイズができることも、パーソナライズドマーケティングのひとつです。
ECサイトであればナイキやニューバランスのような、既存の商品を自分好みにカスタマイズできるようなサービスや、ニュースのアプリなども、自分の興味のあるジャンルに絞って表示させることができます。
近年は情報がありすぎて、自分のいらない商品やコンテンツを排除し、興味・関心のある商品や情報だけを取得したいという顧客が増えています。
1人1人に最適なサービス体験を提供しよう!
ここまでご覧いただきありがとうございます。
近年マーケティングでよく言われているのが、「パーソナライズ」や「パーソナライゼーション」という言葉です。
Adobeの2019年のマーケティングトレンドでも、その「パーソナライズドマーケティング」が挙げられており、今はデータマネジメントのテクノロジーが発展したことにより、1人1人に最適な商品やサービス、コンテンツを提供する。つまりパーソナライズなマーケティングが可能になっています。
この情報が多いなか、ユーザーは自分の興味・関心のない商品や情報はほしくありません。
データマネジメントやAIの技術が向上したことによりパーソナライズドマーケティングが比較的簡単に行うことができるので、小売業界やECサイトなど、「パーソナライゼーション」を意識して最適なサービス体験を提供していきましょう。
ありがとうございました。よろしければ人気記事の「ECサイトで「AIを活用」すると可能になる8つのこと【事例】」もご覧ください。