法人取引(BtoB)のEC販売を拡大するにあたり「BtoBのマーケットプレイス」に出品をし、販路拡大から売上向上を実現している企業が増えてきています。
というのも法人取引において自社のBtoBサイトを立ち上げるよりは、費用や人手、時間もかからず多くの得意先を獲得できる可能性が高いからです。
この記事では法人取引を行うBtoBマーケットプレイスって何?というところから、世界で最も使われている3大マーケットプレイスをご紹介します。
法人取引(BtoB)のマーケットプレイスとは?
法人取引を行えるBtoBのマーケットプレイスとは、上記の図のようにA社(売り手)とB社(買い手)の売買取引をECサイト上で行えるECプラットフォームです。
通常のBtoB-ECサイトは、A社が運営しているECサイトにB社が訪問し、仕入れたい商品を購入するというビジネスモデルです。
ですがBtoBマーケットプレイスは、そんな自社ECサイトを持たずとも、とある企業が運営するマーケットプレイス型ECサイトに商品を出品することができ、そのECサイト上で法人取引を実現することができます。
自社のBtoBサイトを運営するには、多額の構築費用と月々の費用、物流インフラや多くの人手が必要ですが、BtoBマーケットプレイスを利用すれば費用を抑えて商品を販売することができます。
ちなみにBtoBの自社ECサイトに興味がある方は「BtoB ECの目的は業務効率化!市場規模やランキング、構築方法まで解説!」をご覧ください。
そんな運営の手軽さという以外にも、BtoBマーケットプレイスにはメリットや特徴があるのでご紹介します。
卸売、掛売、見積から請求書発行も可能
法人取引をECサイトで行うにはややこしい、卸売が可能です。
卸売というと、取引する法人ごとに掛率が違ったり、それを管理するのも手間がかかるのですが、それも実現が可能です。
さらに注文承認をする機能もついており、掛売もできてしまいます。
なので月末締めの翌月末払いなど、法人取引で多く行われている、請求書支払いも可能です。
マーケットプレイスは在庫を保有しない
ちなみにBtoBマーケットプレイス側は、在庫を保有しません。
あくまでも法人取引を行えるECサイトを運営し、取引管理を円滑にできるだけで、販売商品は売り手から買い手に直接配送されます。
その法人間の取引を行い管理できる環境を提供し、出品事業者から手数料を取ることでマーケットプレイスを運営しています。
それでは実際に有名なマーケットプレイスをご紹介します。
バイヤーが調査や購入で商品を探すマーケットプレイスは?
出典:emarketer.com
アメリカのメディアの調査によると、米国のバイヤー(買い手)が商品を調査したり購入したりするマーケットプレイスの78%が、アマゾンビジネスを利用して調査や購入を行っているという調査結果がでています。
続いて中国のアリババ、アメリカのトーマス、法人取引の商品調査や仕入れを行うマーケットプレイスとなっています。
ちなみに海外のEC市場については、「海外EC市場&国別売上ランキングと、3年後伸びる商品ジャンルTOP10」で詳しく解説しています。
それでは上記で紹介した3つのBtoBマーケットプレイスを詳しくご紹介します。
世界三大BtoBマーケットプレイス
こちらの3社が展開しているのが、世界三大BtoBマーケットプレイスです。
一般的な商材から、産業に特化した製品、たとえば
- ヘルスケア
- 事務用品
- 食品
- 建築材料
- 自動車部品
- 産業用機械
- 娯楽
- 不動産
のような業界に特化した商材も仕入れることができます。それでは各BtoBマーケットプレイスを詳しく紹介します。
アマゾンビジネス
「大手ECサイト・ネット通販売上高ランキングTOP100を発表!」でもダントツの売上を誇る、アマゾンが展開しているBtoBマーケットプレイスが「アマゾンビジネス」です。
2015年4月から開始され、以下の8カ国で利用することができます。
- アメリカ
- イギリス
- ドイツ
- フランス
- イタリア
- スペイン
- インド
- 日本
売上規模は100億ドルにのぼり、2019年6月に「アマゾンコマーシャル」と呼ばれる法人向けのプライベートレーベルラインを始めたこともあり、さらに成長が見込めます。
そのアマゾンビジネスへの出品を行う管理画面「セラーセントラル」では、在庫や価格の設定はもちろん、誰が何をどのくらいの頻度で購入しているかということがわかるダッシュボードを備えており、分析機能も充実しています。
買い手(バイヤー)は、大量購入も可能で、見積書の発行も可能になり、上司の確認を行えるような「ワークフロー承認機能」も備えています。
「ガイド付き購入機能」も備えており、優先的に仕入れるサプライヤーやブランド、商品を特定しやすくなっています。
関連記事:ECサイトの機能一覧!必ず理解すべき5つの基本機能とは?
アリババ
「中国ネット通販、EC売上ランキングTOP10位を発表!」でも圧倒的な市場シェアをもつ天猫(Tmall)を運営しているアリババグループが運営している、BtoBマーケットプレイスが「アリババ」です。
ちなみに天猫(Tmall)については「中国EC市場を牽引する天猫(Tmall)とは?読み方や特徴をご紹介」をご覧ください。
アリババはすでに立ち上がりから20年が経過し、アリババグループがはじめて行ったビジネスです。
現在は天猫(Tmall)と淘宝網(taobao)が収益の柱となっていますが、BtoBとしての海外取引は約2%となっています。
BtoBマーケットプレイスとしては、翻訳支援、見積作成、配送オプションなどの機能を提供しています。
アリババは取引手数料は発生しませんが、利用するには約1,500ドルの年間費用を支払う必要があります。
さらに出品者が広告出稿をすることにより、キーワードや地域、検索履歴などから顧客ターゲティングを行うこともできるようになります。
トーマス
「トーマス」は産業用の法人取引に特化したBtoBプラットフォームです。
世界150カ国以上の、72,000を超える製品カテゴリを取り揃えており、企業としては120年の歴史があります。
特徴としては買い手側の立場にたって、最適な売り手を探せるような仕組みになっています。
というのも買い手は複数の商品から比較できるような機能をもっていて、RFIエンジンが公平な立場で多くの選択肢を持てるような仕組みです。
売り手(出品者)は約550,000社にのぼり、買い手(バイヤー)は850,000人という大規模なBtoBプラットフォームです。
BtoBマーケットプレイスを活用してビジネス拡大を狙おう
ここまでご覧いただきありがとうございます。
法人取引(BtoB)のEC販売を拡大するにあたり「BtoBのマーケットプレイス」に出品をし、販路拡大から売上向上を実現している企業が増えてきています。
法人取引において自社のBtoBサイトを立ち上げるよりは、費用や人手、時間もかからず多くの得意先を獲得できる可能性が高いからです。
販路拡大を狙いたいBtoB事業者としても出品を狙えますし、仕入れたいバイヤーとしてもより選択肢が広がります。
国内では「アマゾンビジネス」が出品しやすいので、ぜひ販路拡大にBtoBマーケットプレイスを活用していきましょう!
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