企業間取引(BtoB)をメインにマーケティング活動を行っているみなさま、BtoBマーケティングは成功していますか?消費者向け(BtoC)のマーケティングが得意!という方も、企業間取引(BtoB)でのマーケティングは失敗してしまうことが多いです。
なぜなら企業間取引(BtoB)と消費者向け(BtoC)のマーケティングにおいては根本的な違いがあるからです。
ということでBtoBとBtoCのマーケティングの違いと、理解していないと必ず失敗するポイントを解説します。ぜひBtoBのマーケティング活動に活かしてください。
BtoC(消費者向け)のマーケティングとは?
まずBtoC(消費者向け)マーケティングのプロセスにおいて解説をすると、BtoCの場合は情報収集をした消費者個人が直接購入をすることがほとんどです。
消費者個人が商品やサービスの購入を決定するので、購入意識が潜在層なのか顕在層なのか?という消費者個人の状況にもよりますが、1名に対して適切な情報提供を行いアプローチすれば、BtoCの場合は比較的短期間で「購入する」or「購入しない」の判断をしてもらうことができます。
⇒潜在層と顕在層とは?これを理解してマーケティングや営業に活かそう
さらにBtoCの場合は購入者と使用者がほとんど同じという特徴があります。
なのでBtoCマーケティングにおいては商品購入をアプローチする際に、商品のメリットだけではなく、商品を購入した後のベネフィットも想像させて、購入をしてもらうということがBtoCのマーケティングになります。
⇒マーケティングにおけるベネフィット&メリットと勝手に事例をご紹介
BtoCマーケティングをまとめると、消費者1名に対し情報発信を中心としたマーケティング活動を行い、商品の購入をしてもらい、購入した方に使っていただく。ということになります。
それでは続いてBtoB(企業間取引)マーケティングのプロセスを解説します。
BtoB(企業間取引)のマーケティングとは?
続いてBtoBにおけるマーケティングのプロセスを解説します。
上記で解説したBtoCマーケティングにおいては消費者1名に対し情報発信を中心としたマーケティング活動を行い、商品の購入をしてもらい、購入した方に使っていただく。という消費者個人で完結できるということが特徴でしたが、BtoBにおいてはこれが根本的に違います。
それではその根本的に違う3つの違いを解説していきたいと思います。この3つの違いを理解するかしないかで、BtoBマーケティングの成功の可否が決まります。
BtoCと全然違う!BtoBのマーケティングの3つの違い
BtoB(企業間取引)の場合 | BtoC(消費者向け)の場合 | |
ターゲット・相手 | 人、組織 | 人 |
購入決定者 | 複数 | 個人 |
購入までの期間 | 長い(1ヶ月~数ヶ月) | 早い(1日~数日) |
決定の要因 | 安心感、信頼性、価格 | 安い、良い、早い |
単価(1契約あたり) | 高い(数百万円~数億円) | 安い(数万円以下) |
リピート(再購入)の割合 | 高い | 低い |
関連商品の購入 | 高い | 低い |
広告宣伝費の比重 | 低い | 高い |
上記の表のように、相手が法人(BtoB)か、消費者(BtoC)でマーケティングや営業のアプローチは異なりますが、大きく分けると3つの違いがあります。そのポイントを会話形式で解説します。
理解するポイント① 情報収集者と決定者が違う
BtoBの場合は情報収集をしている方(担当者)と、決定者が違う人になるということが多くあります。
担当者が情報収集をし、「この商品やサービスを導入したい」と思っても、上司を説得するというフェーズが発生します。
失敗のパターン
というように、情報収集者である担当者にどんなにアプローチをしても、上司を交渉し承諾が得られない場合は、ここでマーケティング活動は終わってしまうわけです。
成功のパターン
このような形で上司に交渉し説得できれば、導入に向けた次のフェーズに移ることになります。
理解するポイント② 決定者と決済者が違う
BtoBの場合、決定者である部長が方針決定をしても、その次のフェーズに決済者がいるということも抑えるべきポイントとなります。例えば部長の上には決済者である社長や役員がいるというようなことです。
というような形で決定者である部長が決定しても、決済者である社長(会社の方針)が違ってしまうと、導入に結びつく可能性は低くなります。
理解するポイント③決定者と使用者が違う
さらに決定者である部長が決定したとしても、使用するのは現場の営業マン達です。使用者のことも考えてメリットやベネフィットを伝える必要があります。
失敗のパターン
このような形で、決定者(部長)がある程度導入に向けて動いていたとしても、実際導入後の使用者は現場の営業マンたちです。ここの同意が得られなければ導入は難しくなります。
成功のパターン
というような形になれば、話は一気に進みます。
BtoBマーケティングにおける理解するポイント
このような形で、BtoBマーケティングには、情報収集者〜決定者〜使用者〜決済者というフェーズを突破するという複数の価値観の違う人を納得させないといけないということです。
BtoCの場合は情報収集者が決定者、決済者であり使用者になるので、比較的短い時間で購入・導入されるケースが多いのですが、上記で説明したとおり、BtoBの場合は長い時間がかかります。
BtoBマーケティングの成功のポイントは、まず多くの情報の受け皿を用意し、マーケティング部門が情報収集者にアプローチをし、営業マンが決定者を説得、決済をしてもらうという長い時間がかかります。
BtoCとBtoBマーケティングの違いとポイントは理解できましたでしょうか?
最後に、たまにある一番嬉しいパターンをご紹介します。このパターンが可能になれば、絶対にマーケティング・営業活動がうまくいきますよ。
必勝のBtoBのパターン(おまけ)
長々と解説したのにも関わらず、申し訳ないです。BtoBマーケティングはトップダウンが一番有効!というお話でした笑