ECシステム開発は「スクラッチ開発」を行っていくべきなのでしょうか?スクラッチ開発とは、ゼロからシステム開発を行っていくため、基本的にはどんなことも叶えることが可能になるシステムですが、最近はデメリットの方が目立ってきています。
この記事ではECシステム導入を検討している方向けに、「スクラッチ開発」の必要性からメリット・デメリット、その反対の開発方法である「パッケージ開発」について、どちらが良いのかをご紹介します。
ゼロからシステムを作ることがスクラッチ開発
スクラッチ開発とは、ゼロからコードを書いてシステムを開発・構築する方法です。
通常システム開発をする場合、ベースとなる既存のシステムに機能を付け加えていき開発をしていくのですが、何もない状態からコードを書いていくことを「スクラッチ開発」といいます。
ゼロからコードを書いてシステムを開発~構築していくので、ECサイトのシステムから基幹システムまで、なんでも自由自在にシステム構築ができるということが特徴です。国内の大手企業のECシステムは、この「スクラッチ開発」で構築されていることが多いです。
スクラッチ開発のデメリット
スクラッチ開発はなんでも自由自在に構築ができるということが最大のメリットです。
というのもゼロからコードを書いていくので、ECサイトに必要な機能をすべて作ることが可能で、外部システム連携までもすべて自由自在です。
これを見ると大きなメリットですが、スクラッチ開発には3つのデメリットがあります。
- 開発コスト(費用)が高い
- 開発期間が長い
- ベンダー(業者)選びが難しい
それではこの3つのデメリットについて解説していきます。
開発コスト(費用)が高い
スクラッチ開発でECサイトを構築するということは、1番費用が高い開発方法です。
構築したいECシステムにもよりますが、費用は数千万円~数億円~となり、大手企業でないと費用の算出が難しいくらいの費用感になります。
開発期間が長い
スクラッチ開発は1番費用が高いECシステム構築方法ですが、当然ECシステム構築の開発期間も1番長くなります。開発期間は半年以上~1年以上となり、非常に長い時間がかかります。
1年以上となるとその開発機関の間にビジネス方法が変更になったりすることもあったりしますが、システム仕様の変更はできません。
なぜなら製造工程(プログラミング)のフェーズに入ってしまっていた場合、前のフェーズに戻りシステム設計をし直さないといけないからです。
ベンダー(業者)選びが難しい
スクラッチ開発を委託するベンダー(業者)の選定が難しいというデメリットもあります。
「ECシステムのスクラッチ開発ができます!」という会社は、NTTや日立、富士通などの誰でも知っている有名企業から、業界内の有名システム会社、聞いたこともないシステム会社など星の数ほどあり、費用もピンキリです。
ですから自社が構築したいECシステムの規模感がわからないと、どのベンダーに委託してよいのかがわからず、適正な規模・費用で構築することが難しくなってしまいます。
このように「スクラッチ開発」にはデメリットも多いのが現状です。もしECシステム構築を検討している際に独自の難しすぎる要件がない場合は、スクラッチ開発の反対である、「パッケージ開発」を検討してみましょう。
スクラッチ開発の反対であるパッケージ開発
スクラッチ開発の反対の意味である「パッケージ開発」とは、ECサイト運営に必要な機能を揃えつつ、拡張開発が可能な「ECパッケージ」をカスタマイズし、ECシステムを構築していく方法です。
ECサイト運営に必要な機能は、ECパッケージに含まれているため、ゼロから機能を開発していく手間がありません。当然ECパッケージを使ったほうが費用も安く、開発期間も早くすることができます
開発費用はベンダーにもよりますが、300万円~、1,000万円~という費用感で、開発期間は3ヶ月~、半年~でECシステム構築をすることができます。詳しくは「ECパッケージでECサイト構築、7つのメリットをご紹介」をご覧ください。
スクラッチ開発は時代遅れ?
近年はECシステム構築の際に、「スクラッチ開発」で構築していくケースは稀になっています。理由はECパッケージの標準機能が向上しているということです。
自社ECを運営しはじめた90年代後半から20年ほどが経ち、ECサイト運営に必要な標準的な機能や業務はある程度決まってきたということがあり、ECパッケージ自体の標準機能も高機能になってきています。せっかくその標準機能がすでにパッケージに組み込まれているのにも関わらず、わざわざスクラッチ開発でゼロから作るのは、費用と時間の無駄です。
ECパッケージに搭載されてない機能があったとしても、既存機能をちょっとカスタマイズして実現できる機能も多数あり、ECパッケージをフルカスタマイズすることも可能です。
ということもあり近年ECパッケージの標準機能の高機能化によって「スクラッチ開発」でECシステムを構築する企業は少ないという現状です。
独自すぎるECシステムでない限り、ECパッケージを検討しよう
ここまでご覧いただきありがとうございます。まとめると「スクラッチ開発」とは、ゼロからコードを書いてシステムを開発・構築する方法です。
通常システム開発をする場合、ベースとなる既存のシステムに機能を付け加えていき開発をしていくのですが、それを何もない状態からコードを書いていくことを「スクラッチ開発」といいます。国内の大手企業のECシステムは、この「スクラッチ開発」で構築されていることが多いです。
スクラッチ開発はなんでも自由自在に構築ができるということが最大のメリットですが、
- 開発コスト(費用)が高い
- 開発期間が長い
- ベンダー(業者)選びが難しい
という3つのデメリットが挙げられます。
近年は「スクラッチ開発」の反対のECシステム構築である「ECパッケージ」で開発・構築していく企業が増えてきています。理由はECパッケージに搭載されてない機能があったとしても、既存機能をちょっとカスタマイズして実現できる機能も多数あり、ECパッケージをフルカスタマイズしたほうが費用も安く、開発期間も早いということです。
ぜひ、ECシステムを構築する際に「スクラッチ開発」が違うなと思った場合は、「ECパッケージ」で開発を検討してください。
ご覧いただきありがとうございます。もしECパッケージでも高いな~と思った場合は、クラウドECシステムやASPカートの検討もしてください。詳しくは「EC構築 ASP・クラウド・パッケージの違いをかなり詳しく説明」もご覧ください。
もしECサイト構築のシステム会社に迷ったら・・・
星の数ほどあるシステム構築会社を探し、最適なベンダーに依頼をするのは非常に難しいです。
ECプラットフォームを提供している会社(メーカー)が構築してくれる場合もありますが、
- プラットフォームベンダー(メーカー)
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