デジタルウェルビーイングとは、一言でいうと「テクノロジーとの生活バランスを改善しよう」ということです。
今の現代人は、少しでも時間が空けばスマホをいじり、トイレ中や移動の時間、ベッドに入ったあとの寝る前にもスマホを見てしまう。
特に用もないのにスマホやパソコンを触ってしまい、寝不足になったり健康を害してしまっている人も多いです。いわゆる「スマホ中毒」というやつです。
ビジネスマンだけでなく、主婦や子供までもが「スマホ中毒」になってしまっており、先進的なIT企業もデジタルウェルビーイングを推進しています。
この記事ではそんなスマホ中毒対策である、企業のデジタルウェルビーイングについてご紹介します。
デジタルウェルビーイングとは?
企業が推進している「デジタルウェルビーイング(Digital Wellbeing)」とは、昨年Googleが提唱し注目を集めた言葉で、簡単に説明すると、「テクノロジーとの生活バランスを改善しよう」ということです。
Googleの調査によると、インターネットユーザーの約7割がデジタル機器に触れている時間が多すぎて、自分らしい生活ができていないと悩んでいます。
特にスマホの使用については、従来の生活に支障をきたしています。
- 休日に子供の前でメールをチェックしてしまう
- 寝る前にすべてのSNSの投稿を見てしまう
- 友人とのチャットやメールなどで気分を害してしまう
このようにスマホ中毒になってしまうと、寝不足をはじめ、SNS上でのストレスなど、従来の幸せな生活に支障をきたしてしまいます。
このようなテクノロジーと生活のバランスを改善し、健康的な生活を送ろう!というのが、デジタルウェルビーイングという取り組みです。
1日にスマホを見る頻度は平均150回
調査によると、現代人は1日平均150回スマホ画面を見ており、完全にスマホ中毒になってしまっています。
これにより趣味や家族の時間など、貴重な時間がどんどん犠牲になっているのです。
いまはYouTubeやNetflixをはじめ、ネット動画を見るのが趣味という方も多いと思うので、「それがが貴重な時間なんだよ」と言われてしまえばおしまいなのですが、とはいえスマートフォンを見ている時間は、2007年から比べて約1.8倍に増加しています。
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スマホを見てしまう理由は「見逃すのが嫌(FOMO)」だから
なぜそんなスマホ中毒になってしまうかというと、人間は「見逃すのが嫌」という気持ちが非常に高いです。
これは「FOMO」と呼ばれていて、(Fear of Missing Out)の頭文字をとったもので、見逃す恐怖というような意味です。
たとえば寝る前にSNSを見ないと気が済まないという方の心理として、「明日にはその情報がないかもしれない」という気持ちから、すべての投稿を見てからでないと安心できないという心理的恐怖感からスマホ中毒になってしまいます。
そんな見逃してしまう恐怖心 (FOMO) がスマートフォンのアクティブ率を高めている要因なのです。
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ユーザーの時間をもらってお金に換えているIT企業
スマートフォンを提供しているGoogleやAppleをはじめ、ゲームやサービスのアプリを提供している企業としても、ユーザーの時間をもらうことでお金をもらっています。
なので寝る時間を削ってでもユーザーにスマートフォンを使ってもらったほうが、提供している企業としては売上につながりますよね。
なのに先進的なIT企業は、あまりデシタルに触れすぎないように、デジタルウェルビーイングを推進しています。
IT企業はデジタルウェルビーイングを推進している
ユーザーの時間をもらってお金に換えているIT企業ですが、デシタルとのバランスを保てるようにデシタルウェルビーイングを推進しています。
特にハードウェア(スマホ)を提供している企業であるGoogleやAppleは、スマートフォンにもそんな機能を提供しています。
GoogleやAppleが提供するデジタルウェルビーイング機能
そんなスマートフォンを提供している企業であるGoogleやAppleは、デジタルウェルビーイングの機能を搭載しています。
Google Android
Googleはスマホ中毒防止アプリ「Digital Wellbeing」をPixelとAndroid One端末で正式版にしています。
この機能はスマートフォンを利用している時間を管理し、使いすぎを啓蒙するアプリです。
たとえば今日使ったアプリとその使用時間がリアルタイムで表示されたり、アプリタイマー(上限の時間)を設定するようなダッシュボードを表示することができます。
このタイマーを設定すると、アプリが強制的に停止されてしまい、アイコンがグレーアウトされ起動できなくなります。
さらに、就寝する時間にプッシュ通知をしたり、画面をグレーにするおやすみモードの機能なども搭載しています。
「Google Mobile Service」のライセンスを受けるAndroid 9以降を搭載する端末は、このような「デジタルウェルビーイング」機能の搭載することが義務付けられています。
Apple iPhone
iPhoneを提供しているAppleは、iOS 12の「スクリーンタイム」という機能を搭載しています。
Googleのデジタルウェルビーイングの機能と似ていますが、「スクリーンタイム」もスマホ中毒度を可視化するツールです。
自分がどれくらいアプリを使っていたかがわかるようなツールで、このようなカテゴリーで分類されています。
- エンターテイメント
- ゲーム
- ソーシャルメディア
グラフを見ると週間のデータがの詳細を確認することができて、何曜日に使用量が多かったのかなどの比較をすることができます。
App Limitsというアプリの使用制限をする機能もついているので、そのカテゴリーに該当するアプリの使用上限の時間を設定できます。
長期的に利益を得られるデジタルウェルビーイングの推進
ここまでご覧いただきありがとうございます。
デジタルウェルビーイングとは、わかりやすく言えば「テクノロジーとの生活バランスを改善しよう」ということです。
特に用もないのにスマホやパソコンを触ってしまい、寝不足になったり健康を害してしまっている人も多く、私をはじめ「スマホ中毒」になっている人も多いと思います。
ビジネスマンだけでなく、主婦や子供までもが「スマホ中毒」になってしまっており、先進的なIT企業もデジタルウェルビーイングを推進しています。
ウェルビーイング(well-being)は、「健康で安心・満足できる生活」という意味です。
ユーザーの時間をもらってお金に換えているIT企業ですが、デジタルウェルビーイングを推進することで、企業は長期的に利益を得られると分析しています。
それはユーザーとして室然的に、有害なものを使う頻度を減らしたり、安全な商品を使うようになるからです。
デジタルウェルビーイングを推進は、今後事業を拡大させていくにしても重要なキーワードになってきていますね。