経済産業省が昨年の卸売、小売に関する調査報告の「商業動態統計」が発表されました。
これには日本国内の卸売、小売の売上高や前年比が記されていて、日本国内のマーケットの動向を把握するには非常に役立ちます。
この記事ではその調査報告による卸売や小売の売上高をご紹介しつつ、小売業態別の売上高や前年比、私の所感もあわせてご紹介します。
昨年の商業別の販売額
出典:経済産業省「商業動態統計」より
2019年の日本国内における商業販売(卸売、小売)の売上高や前年比が発表されました。
概要としては、2019年の販売額は459兆9,750億円(前年比-2.5%)で、卸売が約7割を占め、314兆9,280億円、小売が全体の約3割を占める145兆470億円でした。
単純な売上高として試算すると、「B to B to C」というモノと金額の流れだけで考えると、
卸売業の売上高
- 売上高:314兆9,280億円
- 前年比:-3.6%
小売業
- 売上高:145兆470億円
- 前年比:+0.1%
といっても小売業界の売上高としては、2018年よりも+0.1%と微増しており、市場としては拡大しています。
次の項目で深堀りしていきますが、大きく売上高を伸ばしているのが、
- コンビニエンスストア
- 家電大型専門店
- ドラッグストア
この3業態です。それでは詳しく解説します。
【業態別】国内小売業の売上高と前年比の詳細
昨年の国内小売業全体の売上高としては、145兆470億円(前年比0.1%増)でしたが、それではどのような業態が市場拡大に寄与していのでしょうか?
それでは各業態別の売上高と前年比をご紹介します。
百貨店
- 売上高 6兆2,979億円
- 前年比 -2.3%
スーパーマーケット
- 売上高 13兆983億円
- 前年比 -0.5%
コンビニエンスストア
- 売上高 12兆1,841億円
- 前年比 +1.7%
家電量販店
- 売上高 4兆5,454億円
- 前年比 +3.5%
ドラッグストア
- 売上高 6兆8,356億円
- 前年比 +5.6%
ホームセンター
- 売上高 3兆2,748億円
- 前年比 -0.3%
その他
- 売上高 98兆8,109億円
※小規模スーパー、衣料品、自動車小売、ガソリンスタンドなど
小売業態における売上高は、百貨店、スーパーマーケット、ホームセンターが前年よりも「-0.3% ~ -2.3」 ほど売上高が減少しています。
なかでも百貨店の売上減少は大きく、中国人のインバウンド消費が見込めなかったことや、百貨店売上のメインを占めるファッション・アパレル系の売上減少が大きな原因です。
関連記事:【2020年最新】ファッション・アパレルECサイト売上高ランキングTOP50を発表!
逆に売上高が上がっている業態は、ドラッグストアやコンビニエンスストア、家電大型専門店は売上高が上がっています。
なかでも大きく伸ばしているのがドラッグストアで、+5.6%も増加しています。
実はこのドラッグストアの売上高が上がっている要因にはカラクリがあり、ドラッグストアの店舗数増加とともに、販売している食品・飲料(お菓子や飲み物、アルコールなど)が売れているため、売上高を伸ばしているんですよね。
ちなみに国内小売業の売上ランキングは「国内小売企業の売上高・営業利益ランキングTOP50を発表!」でご紹介しています。
2020年小売売上は激減、新たな販売施策を実施
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経済産業省が昨年の卸売、小売に関する調査報告の「商業動態統計」が発表されました。
これには日本国内の卸売、小売の売上高や前年比が記されていて、日本国内のマーケットの動向を把握するには非常に役立ちます。
2020年2月からは新型コロナウイルスの影響で、実店舗の休業が相次ぎ、2020年の小売業界にも大打撃をあたえています。
関連記事:コロナの影響でECサイトで売れた商品と売れなくなった商品TOP100
各社デジタルを活用したEコマース販売の強化やマーケティングにも力をいれており、今後も様々な施策を実施していく予定です。
ぜひこの記事も参考にしてもらえると嬉しいです。
ちなみに国内大手ECサイトの売上ランキングは「大手ECサイト・ネット通販売上高ランキングTOP100を発表!」で紹介していますので、ぜひご覧ください。