企業間取引「BtoBにおけるEC市場規模」は372兆円を超え、EC化率は35.6%と増加しています。BtoCの市場規模が約20兆円なので、比べると約19倍の市場規模です。
この数値だけ見ると国内の企業間取引(BtoB)は、EC化が進んでいると思われがちですが、実はこの市場の中には「EDI取引」の金額がかなり含まれています。
この記事では聞き慣れないEDI?の基本から、EDIの種類、Eコマースとの違いを解説します。
EDIとは?
EDIとは、「Electronic Data Interchange」の略で、電子データ交換という意味です。
つまり企業間の取引における書面的なやり取りである、
- 受注
- 発注
- 請求
- 支払い
など、すべてデータ化し、専用の通信回線やインターネットを通じて簡略化するという仕組みです。
EDIを導入していない企業であれば、電話やFAXやメールで発注をし、受注担当が見積りや発注書などを発行、捺印→郵送などのやり取りが発生してましたが、発注元が数量を入力するだけで両社で発注確認が完了します。
EDIにおけるデータのやり取りと種類
EDIでは企業の基幹システムでデータをやり取りします。
とはいえ各社ごとに異なる基幹システムを導入していることが多いので、通信方法やデータの形式をはじめコードのルールを決める必要があります。
それには専用の回線を用意したり、インターネット回線を使ったりと、同じ通信データを使う必要があります。
EDIの通信方法の種類は、
- 個別EDI
- 標準EDI
上記の2種類があります。
「個別EDI」は、特定の企業間のみで使用する方法で、企業間の合意のもとに細かい条件を指定することができるということが特徴で、「標準EDI」は、同じ業界・業種だったり、同じ規格を利用していればどの企業でも通信可能な方法です。
他にもVAN(Value Added Network)と呼ばれるものもあり、EDIに付け足すと使いやすくなるサービスもあります。
Web EDIとは
上記で説明したEDIは、ISDNなどの電話回線を使用しています。
ですが、2020年に電話回線が廃止されたことで、今後Web-EDIへの移行が進んでいきます。
「Web-EDI」というのは、EDIをWeb(インターネット回線)を通じて使うことです。名前の通りですね。
EDIはシステムを専用機器にインストールしていましたが、Web-EDIはインターネットブラウザで使用できるためインストールが不要なので、どんなパソコンからでも使用することができます。
Web-EDIの約7割がクラウドをベースにしているので、導入費用も低コストですみ、企業の導入ハードルは低いです。
EDIとBtoBのECサイトの違いは?
BtoB-ECの市場規模でも多くがEDIでの取引になるのですが、改めてEDIとECの違いを説明します。
基本的にEDIは企業間取引(BtoB)において「決まった相手との取引をスムーズに行なう」ということに特化しており、それ以外の無駄な機能がありません。
ですがBtoBのECサイトは、クローズドタイプとスモールBタイプのどちらでも、企業間取引をスムーズにするという目的はEDIと同じですが、あくまでもECサイトはWebサイトです。
ちなみにクローズドBtoBタイプとスモールBtoBの違いは、「BtoBのECサイト、2つのモデルを理解し失敗しない構築をしよう」こちらで詳しく解説しています。
Webサイトとなると世界中の企業に対して取引をすることもできますし、デジタルマーケティングで集客をすることもできます。
残念ながらEDIは顧客データベースがないので、顧客データを活用したマーケティングはできません。
EDIとBtoBのECサイトのどちらを導入すべきほうがいいのか?ということですが、両方の特性を理解して、自社にあった導入を考えましょう。
EDIとは?まとめ
EDIとは、Electronic Data Interchangeの略で、企業間の取引における書面的なやり取りをデータ化し、専用の通信回線やインターネットを通じて行い、簡略化する取組みです。
BtoB-ECの市場である344兆円のなかでも、EDIでの取引額が相当額を占めています。
インターネットを使わない、旧来のEDIに関しては、大手企業のみが導入をしているシステムでしたが、Web-EDIの普及により企業規模が大きくなくても導入ができるようになりました。
2020年に向けては旧来の電話回線が廃止される方向なので、Web-EDIへの移行が進んでいくと思われます。自社の企業間取引(BtoB)において必要なのはEDIなのか?ECなのか?これを見極めて企業間取引をドライブさせていきましょう。
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